カープ中村健 新打法固めて外野レギュラー奪取へ 目指すは「力みなくして」打力アップ

 楽にバットが出る方法を試す中村健人=日南(撮影・田中太一)
 11日の紅白戦で先制適時打を放った中村健人=日南
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 広島の中村健人外野手(26)が打力アップを目指し新フォームに挑戦中だ。踏み出す左足を少しだけ三塁側に開くことで、バットがスムーズに出るようにしている。構え方も変更。バットのヘッドも動かすことで力みをなくしている。打力に磨きをかけ、来年の外野のレギュラー争いに加わる。

 シーズン終盤からみやざきフェニックス・リーグ、そして秋季キャンプを通じ打撃フォームが固まってきた。中村健が新たに取り組むのは下半身の使い方だ。「まとまってきた」。手応えを感じながら汗を流している。

 変更点は踏み出す左足。これまでは打席の白線と平行になるように真っすぐ踏み出していたが、三塁側に少しだけ開いて踏み出すようにした。狙いは腕がスムーズに出るようにするためだ。

 「スクエア気味に踏み出していた足を、オープンステップにしてみた。腕の通り道ができた」

 外角球にバットが届かないという心配もなかった。シーズンを通してスイング軌道の修正をしてきた成果があったからだ。12日・侍ジャパンとの練習試合では、四回に及川が投じた内角直球を詰まらずに左前へ運んだ。確信に変わった瞬間だった。

 秋季キャンプでは、藤井ヘッドコーチの助言を受け、構えたときにバットを少しだけ動かすようにもした。「ヘッドを遊ばせていいよと。その方がバットがスムーズに出ると言われました」。無駄な力を抜くのが狙いだった。

 2年目の今季は1軍出場なしに終わった。14日の契約更改交渉では300万減の1300万円でサインした。球団からは「チーム状況的にチャンス。来年はつかんでほしいと言われた」。守備と走塁はチーム屈指。それだけに打力アップが1軍出場へのカギになる。

 西川が国内FA権を行使したことで退団が確実になった。来季を戦う上で戦力的には痛手だが、若鯉にとっては定位置を勝ち取れるチャンス到来だ。

 「より一層、競争の激しさが増す。ライバルの選手と同じように打てれば、守備と足があるので勝てると思う。やっていることがまとまってきたし、オフはこれを磨く2カ月にして、来年の春に勝負をかけたい」

 外野のレギュラー奪取へ、とことん自分と向き合っていく。

 ◆中村 健人(なかむら・けんと)1997年5月21日生まれ。愛知県名古屋市出身。外野手。身長183センチ、体重93キロ。右投げ右打ち。中京大中京では1年夏からベンチ入りし、2年からレギュラー。慶大でも1年からリーグ戦に出場し、4年時にプロ志望届を提出するものの指名漏れ。トヨタ自動車に進み、21年度ドラフト3位で広島に入団。

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