広島・斉藤 エース候補実りの秋 「コースを狙いすぎるな」黒田アドバイザーの助言効果実感 「しっくりきている」

 「広島秋季キャンプ」(21日、日南)

 昨年のドラ1が実りの秋を実感した。広島の斉藤優汰投手(19)が21日、宮崎県日南市で行っていたプロ入り初めての秋季キャンプを“完走”し、充実感を漂わせながらこの期間を振り返った。

 日南キャンプ最終日となったこの日は軽めの練習を行い、最後の手締めにも参加した。前日には今キャンプ3度目の実戦となる紅白戦に登板して5回3失点に終わったが、目指すものが鮮明になったことで、表情も明るかった。

 そのきっかけとなったのは黒田アドバイザーによる助言だった。

 「コースをあまり狙いすぎないように」

 このシンプルなアドバイスがキャンプ最大の収穫と言い「自分の中でしっくりきている」と斉藤は言う。

 前日の登板では3四球もあり、反省も口にしていたが、黒田氏の助言を生かしていければ、投球時に縮こまることがなくなり、最大の武器であるダイナミックなフォームで強い球を投げ込んでいける。「徐々にゾーンで勝負できるようになってきたら、(より精度の高い制球でゾーン幅を)広げていこうかな」と道筋が明確になった。

 オフも「1年間やれる体作り」と並行して、ボールを握る際にはアドバイスを意識していく。その先に「1軍で投げること」というより大きな目標が待つ。キャンプが終わっても、エース候補の歩みは止まらない。

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