広島・森下 初開幕投手悔やむ初回被弾「あっちのペースにしてしまった」 7回2失点も雪辱へ「勝てるようにリズムつくる」
「広島0-4阪神」(28日、マツダスタジアム)
プロ野球は28日、セ、パ両リーグの公式戦が開幕した。4年ぶりの本拠地開幕となった広島は阪神に完封で敗れ、3年連続で開幕戦黒星となった。自身初の開幕投手を務めた森下暢仁投手(27)は7回4安打2失点の力投も、初回に浴びた佐藤輝の一発に沈んだ。
六つ並べた「0」に、森下は一切の視線を向けなかった。悔やんだのは立ち上がりの2失点。「初回から、あっちのペースにしてしまったというところが、今日の負けにつながっていると思う」。敵軍のヒーローインタビューを遠くで耳にしながら、敗戦の責任を背負い込んだ。
初回1死から中野に四球を与え、佐藤輝に浮いたチェンジアップを右翼スタンドまで運ばれた。マウンドで腕を組み、相手主砲のベースランニングを見つめた。「結果が全てなので。打たれてしまったというのが全てだと思います」と先制2ランを潔く受け止めた。
ただ、二回以降は意地を示した。三回は全てのアウトを三振で奪い、四回無死一塁では大山を二ゴロ併殺。五回は二つの四球でピンチを招くも、中野をカットボールで空振り三振に斬った。六、七回も追加点は与えず味方の反撃を待った。7回114球で、4安打2失点。粘りの投球を貫くも、試合の潮目は変わらなかった。
「球数も多くなりましたし、相手投手(村上)はリズム良く、いいテンポで投げていた。もっと(攻撃に)リズムをつくれたらなと思いました。相手投手が本当に良かったし、そういうところで『しっかり負けた』のかなと感じた」。援護に恵まれなかったわけではない。自身が投げ負けた。責任感の強い背番号18は、今季初黒星をそう捉えた。
試合開始直前に森下の名前がコールされると、スタンドは一気に盛り上がりを見せた。「いい緊張感で上がることできた」と、栄えあるマウンドの雰囲気を体感。独特の空気が漂った中で力投したが、チームを勝利には導けなかった。「勝てるように初回から、いい流れをつくれたら良かったが、ああいう形で終わってしまったのが本当に残念です」と唇をかんだ。
球数が五回で90球に達しながら、七回まで託した新井監督は「初めての開幕でよく投げたと思う。彼に開幕を任せたので(七回まで)いってもらいました」とたたえた。
次戦以降も相手のエース格と投げ合うことが予想される。それが開幕投手の宿命。「本当に粘り強く、初回からゲームをつくっていかないといけない。そういう部分でチームが勝てるように、リズムをつくっていきたい」と森下。厳しくタフなマウンドで耐え抜いて、次は心の底から笑う。
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