今季初勝利の広島・森下 恩師・善波達也氏がエール「(調子の)波少ない選手になって欲しい」
「広島8-2DeNA」(4日、マツダスタジアム)
広島・森下暢仁投手(27)が待望の今季初勝利をマークした。右腕の恩師で元明大監督の善波達也氏(62)が本紙の取材に応じ、昨年オフに交わした右腕との約束を明かし、今季の活躍にエールを送った。
◇ ◇
“チームの顔”とも言える開幕投手の大役を担った森下が、今季2戦目でうれしい初勝利。善波氏は開幕前、背番号18に優しい視線を向けていた。「本当の大役ですからね。(本人は)いつかやってみたいと話していました。責任感を持ってやってくれると思います」。開幕戦での白星こそ逃したが、1週間後のマウンドで心の底から笑う姿があった。
森下と善波氏は強い師弟関係で結ばれている。新人王を獲得したプロ1年目はオープン戦から全試合、登板後に電話で連絡を取った。バッテリー間やチーム首脳陣との反省を踏まえた上で「何を打たれたのか覚えておけば、それでいいよ」と言葉をかけ、右腕のルーキーイヤーを支えた。
だが2年目以降は突き抜けた成績を残せず、もどかしいシーズンが続いている。昨年の契約更改交渉では、将来的なメジャー挑戦の希望を明かした右腕。同氏は昨年末、森下との食事の席で伝えた。「(今のままでは)とてもじゃないけど、通用しないよね」。そう語りかけると右腕は「来季しっかりやります」と力強く言い切ったという。
壮大な夢を追いかけるのであれば、それに見合った活躍を成績で残す必要がある。周囲を認めさせる圧倒的なパフォーマンスを披露してほしい。それが善波氏の思いだ。
「『思っています』、『やっています』だけではなく、それを形にしないといけないのがプロの世界ですからね。目標があるのなら、本当のチーム貢献をしないといけませんよね」。
開幕投手を務めたことで、春先は相手球団のエース級と投げ合うことが予想される。「(調子の)波が少ない選手になっていってほしい」と善波氏。名実ともにカープのエースを襲名することを誰よりも願っている。
◇善波 達也(よしなみ・たつや)1962年8月11日生まれ。神奈川県出身。桐蔭学園から明大に進学し、卒業後は社会人野球の東京ガスで捕手としてプレー。2004年に明大のコーチに就任。08年から19年まで監督を務め、9度のリーグ優勝に導く。大学日本代表監督も歴任した。明大時代の教え子は広島・森下のほかに中日・柳、阪神・糸原ら。
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