広島・菊池 8000万減も決意新た「全部出たい」年俸1億7000万円+出来高の単年契約 2千安打あと211本
広島の菊池涼介内野手(35)が1日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、8000万減の年俸1億7000万円プラス出来高でサインした。今季で2年契約が終了し、新たに単年で契約を結び直した。チームは世代交代を推し進めているが、「負けないぞという思いでグラウンドには来ている」と力を込め、競争を勝ち抜く決意を示した。(金額は推定)
32%の減俸を受け入れ、菊池は前を向いていた。球団からは「まだ老け込む歳でもない。レギュラーとして頑張ってほしい」と期待をかけられた。当の本人も思いは同じだ。「ふがいない成績が続いているので練習のみです。(交渉の席では)『結果出します』という話をしました」と決意を新たにした。
14年目の今季は113試合に出場し、打率・251、4本塁打、28打点だった。鉄壁の二塁守備は健在で、ピンチを何度も救った。打撃でも7月6日・巨人戦(東京ド)で土壇場の九回に決勝の逆転2点適時打を放つなど印象的な活躍もあった。
一方で出場は昨年から23試合減少。疲労などを考慮され、スタメンを外れてベンチを温めることが増えた。「成績を見ればパッとしない成績」と唇をかみ、「もっともっとできると思って、やってやるぞと思っています」と巻き返しを誓った。
新井監督は来季のレギュラーについて、「決まっているのは小園とファビアンだけ」と語っており、菊池も競争の枠組みに組み込まれることになるだろう。今季、二塁でスタメン出場したのは菊池が96試合、小園が22試合、羽月が14試合、前川が6試合、佐藤啓が3試合、矢野が2試合だった。ドラフト3位・勝田(近大)も二塁の即戦力候補として評価が高い。
菊池は「(チームの)順位が決まってきたら若手がいろいろ新しい経験をしてきたけど」と今季を振り返りつつ、「でもやっぱり負けないぞという気持ちでグラウンドに来ていますし、来年もやってやるぞと思っている」と強調。若手との争いを受けて立つ覚悟だ。
11月の湯布院リハビリキャンプでは、どうすればチームが良くなるのかを参加メンバーで語り合ったという。そこでは新選手会長・島内や森下らベテラン以外の選手も意見を出した。「すごくいい会話ができた」と語った菊池は「だいぶ風通しが良くなったと思ったので、来年変わるんじゃないかなと僕は思っています」とうなずいた。
来季は節目の15年目。通算2000安打の金字塔までもあと211本だ。「体はもう元気なので。全部出たいという気持ちは当然持っている」。働いて働いて働いて…自身の存在価値を証明する。





