広島中継ぎのブレーク候補は滝田!矢崎と重なる高い奪三振率 益田は投げている球は1軍レベル 横山竜士氏が期待

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 今季まで広島の投手コーチを6年間務めた、横山竜士氏(49)がデイリースポーツ評論家に7年ぶりに復帰。間近で接してきたカープ投手陣の今季の振り返りと来季の展望を計2回、お届けする。第2回は「期待の若鯉編」。中継ぎのブレーク候補には来季3年目の滝田一希投手(23)と右のサイドスロー・益田武尚投手(27)を挙げ、先発では来季2年目を迎える佐藤柳之介投手(23)に着目した。

 今回は「期待の若手」というテーマで、お話をさせてもらいます。昨季からの2年間は2軍投手コーチを務めました。その中で、飛躍の予感を抱かせる一人が来季3年目の滝田です。

 過去、1軍では計8試合しか投げていませんが、今季のウエスタン・リーグでは28試合で5勝2敗、防御率2・35の好成績。特筆すべきは奪三振率の高さで53回2/3を投げて53三振と、投球回と三振数がほぼ同じです。

 この現状が矢崎(現ヤクルト)のブレーク前と重なります。2軍戦では直球を主体に圧倒。相手球団の首脳陣から「彼は絶対に活躍する」と太鼓判を押されました。滝田も直球にスピードがあり、チェンジアップで空振りが取れます。カーブやカットボールでもストライクを取れるようになってきた部分も、見逃せません。制球を乱して四球を出す時もありますが、そこは目をつむって起用してほしい投手です。

 中継ぎでは益田の台頭にも期待です。今年、2軍ではスライダーで簡単にストライクを取れるようになって安定感が出てきました。投げている球は本当に、1軍レベル。結果が求められる立場ですし、右のサイドスローは投手陣の編成を考えても貴重ですからね。

 先発では佐藤柳でしょうか。今季はプロ初勝利を挙げて着実に力を付けました。7月末に2軍再調整期間があり、そこでは投球時に踏むプレートの位置を助言しました。

 左投手は右打者の内角に投げる際、クロス気味の軌道で投げたいためにプレートの一塁側を踏む傾向があります。佐藤柳も同じです。ただ、いい球を投げられる確率が低かったので、真ん中を踏むように伝えました。真ん中から投げれば体への負担が減り、チェンジアップもストライクゾーンから変化しますからね。

 彼は自分をしっかり持っていて、負けず嫌いな性格。それも投手としての魅力です。他の若手たちとレベルの高い競争を繰り広げてほしいなと。チーム力の向上という意味でも、新たな顔ぶれが1軍で躍動してくれることを願っています。

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