徳島・鎌田 ケガから復帰!関東遠征で自慢の速球猛アピールだ

 【徳島・鎌田光津希投手】文=高田博史

 前日に降った雨のせいで、蒸し暑さが残る。吉野川大橋の高架下を使って、徳島の投手陣が短い距離のダッシュを繰り返していた。

 そのなかに鎌田光津希もいる。4試合目の先発となった対愛媛前期8回戦(5月3日、JAアグリあなん)で左ひざを痛め、たった1イニングで降板した。

 復帰したのは4週間後の5月31日、対巨人前期1回戦(JAバンク徳島)に先発し、3イニングを無失点に抑えている。

 「自分のコンディショニング不足がいけなかったと思います。そういう体の管理をするとか、ケガもしっかり治しつつ、後期は全部投げて、前期よりいい成績を残したい。勝率4割から5割は残したいですね」

 強く記憶に残るのは、公式戦初先発となった対ソフトバンク前期1回戦(4月4日、JAアグリあなん)だ。7失点(自責4)を許してマウンドを降りた。

 「圧倒されましたね。“プロ”っていうのに。自分が構えすぎちゃってて、攻めるということができなかったんですね」

 打たれないように。そう思ったことが裏目に出た。厳しいコースを突こうとし過ぎて腕が振れなかった。試合後、石井貴監督(元西武)から「お前はそういうのやっちゃうと魅力ないから」とたしなめられている。それ以来、コントロールは気にせず、力強い球を投げる練習を続ける。

 降雨ノーゲームとなった台湾社会人チームとの試合(6月10日)で、150キロ台を連発してみせた。少し速いとうわさされるアグリあなんスタジアムのスピードガンとはいえ、最速155キロには大きな可能性を感じさせる。

 6月28日から3日間、アイランドリーグ選抜チームが関東に遠征し、日本ハム、ロッテの2軍と対戦する。その投手10人の1人として選ばれた。

 「うれしかったです。まさか選ばれると思ってなくて。ケガして成績も全然ダメだったので。あっちで関係者に僕のピッチングを見せて、こういうピッチャーなんだって、しっかり目に焼き付かせたいですね」

 見せたいのは、ストレートでガンガン押すピッチング。

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