香川・妹尾、ドラフト指名されず…悔しさ胸に勝負の3年目!!
【香川・妹尾克哉内野手】文=高田博史
ルーキーだった2017年、妹尾克哉の成績は打率・224、本塁打1本だった。
「去年、あの成績で……。西田さん(真二監督)も智勝さん(近藤智勝コーチ)も、今年使ってくれたので。うれしかったですよね」
2年目の今シーズン、大きな飛躍を見せた。打率・356を残し首位打者、ベストナイン(遊撃手)の2冠に輝いている。
ドラフト当日の午前中、秋季練習中の香川に妹尾の姿があった。「吉報、待っとくから」と声を掛けると「難しいでしょう。来年に向けて練習します」と返した。
スーツ姿に着替え、指名の瞬間を待つ。だが、名前は呼ばれなかった。
「ああ、ムリやったかあって。少しは悔しかったですけど。まあでも、来年に向けて夢は変わらないんで。プロ野球選手になるという夢は」
まだまだアピールできる。正直な気持ちを言えば、NPBから調査書が届くとさえ思っていなかった。
「驚きのほうが多いですよね。(指名を待つ)あそこに座れたというのは。これ以上ないアピールをした!ってわけじゃない。僕は昔から、これ以上伸びないと思ったら、もうやめようと思ってるんですよ。まだまだ見せられるところがあると思ったので、来年もガイナーズでプレーすることを決めました。その場で」
秋季練習中のチームを離れ、一足先に実家のある明石に戻っている。体のケアをしながら、香川のOBである桜井広大(元阪神)大原淳也(元DeNA)らがいる大久保バッティングセンターで練習を続ける。
課題は「飛距離を伸ばすこと」だ。これまでのノーステップをやめ、足を上げて強く振る打撃フォームに取り組んでいる。
「プロに行くためには、今年よりもいい成績を残さないといけないと思ってるので、気を抜けない。レギュラーが確定しているわけでもないので。来年、シーズンが終わったときに3冠くらい獲りたいですよね。それぐらいの意気込みでいかないと、ムリだと思う」
2年連続での首位打者、打点王、盗塁王の3冠を狙う。それが達成できたなら、夢は現実となる。