池江璃花子 55秒35で4位「悔しかったけど、のぼっていくだけ」100M自由形

女子100メートル自由形で4位となった池江璃花子=東京辰巳国際水泳場(代表撮影)
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 「競泳・北島康介杯」(23日、東京辰巳国際水泳場)

 女子100メートル自由形決勝が行われ、白血病からの完全復活を目指す池江璃花子(20)=ルネサンス=は55秒35で4位だった。54秒48を記録した酒井夏海(19)=スウィン美園=が優勝した。

 池江は「日本選手権の記録を突破するのが目標だったので、切れたのはすごく良かったけど、また4番かって。すごく悔しかったです」と率直な感想を述べた。予選は56秒16の全体6位通過。東京五輪の代表選考会を兼ねた4月の日本選手権(東京アクアティクスセンター)の参加標準記録(56秒53)を突破していたが、4位という順位に無念さをにじませた。

 8レーンから出た池江は好スタートから伸びやかな泳ぎを披露。ターンした後、徐々に加速した。予選のタイムを0秒81上回ってゴールした。「(タイムは)まあ速くもなく遅くもなく。復帰レースにしてはまずまずな記録と思うけど、2018年に日本記録を出していたので思い入れはあって。でもこの試合に戻ってきて100の自由形を泳げるのは嬉しい。悔しかったけど、のぼっていくだけなので焦らずやっていく」と前向きに話した。

 池江は長期の入院生活を経て、昨年8月に約1年7カ月ぶりに実戦復帰。復帰後、個人種目は50メートル自由形のみの出場だった。この日は2021年初レースで初めて100メートルに挑戦していた。

 「決勝は、日本選手権決勝レベルの選手が集まった。予選ほどは緊張しなかったけどちょっと後半体が固まった。どんどん前に行くので焦りのような気持ちもあって後半はうまく泳げなかった」とレースを振り返った。

 当初は10日の東京都新春競技会100メートル自由形に出場予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し回避。12月の日本選手権は強化に専念するため欠場しており、10月の日本学生選手権以来、復帰後3戦目だった。

 女子100メートル自由形は、池江自身が日本記録52秒79を持つ種目。東京五輪の派遣標準記録は個人種目が53秒31、リレー種目は54秒42となっている。

 今後の復調次第では、東京五輪出場の可能性も膨らむ。それでも「勝負の世界って甘くないと痛感したし、まずは、勝負に対して、勝ち負けにこだわらないといけない立場になると思う。東京五輪を目指す!ではなく、チームメイトに勝つとか、細かいところに集中してやって、その先に結果があると思うので、落ち着いて練習したい」と足元を見つめて鍛え上げていく。

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