看護師ボクサーの津端ありさがパリ五輪へ決意、東京五輪開会式でパフォーマンス

 「ボクシング・全日本選手権」(27日、墨田区総合体育館)

 「看護師ボクサー」として女子ミドル級で東京五輪を目指した津端ありさ(28)=ライフサポートクリニック=が、24年パリ五輪に向けての意気込みを語った。ウエルター級で臨んだ今大会はエントリーが1人で試合はなく、「認定王者」となる方向。

 東京五輪は、世界最終予選の中止で出場がかなわなかった。それまでは「パリまで続ける気持ちはなかった」という競技生活だが、転機となったのは五輪の開会式だ。看護師とボクサーという二足のわらじを履く選手としてコロナ禍の五輪を象徴する存在となった。

 出演者の一人として白いコスチュームを着て暗闇で黙々と走る選手を演じた津端は「ありのままの自分だった」と振り返る。パフォーマンスは、五輪の開催の可否、予選の中止とほんろうされる中で、看護師としても現場に立ち続けた自分自身の姿だった。開会式への出演で大舞台を身近に感じ、「最終目標はパリ五輪出場」と思いは変わった。ともに合宿を積んできた入江聖奈が金メダル、並木月海が銅メダルと女子の歴史を切り開いたことも刺激となった。

 現在も心療内科医の看護師として月曜から土曜まで一日8時間勤務しながら、朝夕に練習をこなす。五輪の1年延期などで着実に力を伸ばしてきたが、自身の強みは一つ。「気持ちの強さは誰にも負けない」。その信念で今度こそ五輪のリングに立ってみせる。

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