早田ひな 3連覇へ快勝発進!強烈ショットで4-1 左手首不安残るも意地「後悔なく最後までやりきれたら」
「卓球・全日本選手権」(23日、東京体育館)
シード選手の初戦となる男女の4回戦が行われ、女子はパリ五輪女子シングルス銅メダルの早田ひな(日本生命)が加藤亜美(十六フィナンシャルグループ)を4-1で下した。昨年準優勝でパリ五輪代表の張本美和(木下グループ)は原芽衣(レゾナック)にストレート勝ち。平野美宇(木下グループ)、伊藤美誠(スターツ)も順当に5回戦に駒を進めた。男子は張本智和(智和企画)が5回戦進出を決めた。パリ五輪代表の篠塚大登(愛知工大)は男子最年少の13歳、大野颯真(木下アカデミー)を4-2で退けた。
大会3連覇へ向けて快調な白星発進だ。第1シードの早田が4回戦から出場。2015年に石川佳純が達成して以来、女子史上5人目となる快挙を見据え、初戦は強烈なショットで相手を翻弄(ほんろう)し、4-1で5回戦に駒を進めた。
「準備していたものは出せた。最初はレシーブがうまくできなくて攻撃されたけど、4ゲーム目からは自分のプレーができた」
序盤は競った展開が続いた。第1ゲームは7-9から4連続得点で逆転勝利。第2ゲームでは7-2から7連続得点を許したが、粘りで取り切った。第3ゲームは落としたもの、主導権は渡さず5回戦進出。「カットマンの相手だったので、スマッシュを入れるタイミングがうまくいった」とうなずいた。
ただ、パリ五輪で痛めた左手首はまだ完治しておらず不安が残る。昨年11月のWTTファイナルで復帰。その後のリハビリも経て「半分くらいは戻ってきている」というが、「諦めるところは諦めないとプレーもできない。途中で棄権っていう可能性もなくはない」と懸念を口にした。
それでも、早田を突き動かすのはファンからの応援だ。「パリ五輪が終わって初めて全日本の試合を見に来てくださっているファンの方もいる。結果はどうであれ後悔なく最後までやりきれたら」。声援と拍手の後押しも受けて、パリ五輪銅メダリストの意地と実力を見せつける。