阿部詩、初優勝!「ロスへの第一歩に」涙のパリ五輪から国内復帰戦で笑顔 決勝で大内刈り一本勝ち 男子パリ五輪メダリスト全員V逸の波乱大会で意地
「柔道・全日本選抜体重別選手権」(5日、福岡国際センター)
6月の世界選手権(ブダペスト)代表選考会を兼ねて行われ、女子52キロ級東京五輪金メダリスト、阿部詩(24)=パーク24=が国内復帰戦に臨み、決勝でゴールデンスコアの延長戦の末、大森生純(JR東日本)に大内刈りで一本勝ちし、パリ五輪後の国内復帰戦を初優勝で飾った。
序盤から積極的に技をしかけ、相手が指導2で延長戦に突入した。最後は技の打ち合いを押し切って一本勝ち。両手をパンッと一度たたくと、笑顔ととともに拳を握って喜びを爆発させた。
2回戦敗退に終わった昨夏のパリ五輪後は、2月のグランドスラム・バクー大会で復帰し、オール一本勝ちで復活優勝。脳裏に残る五輪敗戦を払しょくし、今大会に向けて「まだ1回も優勝していない。一つ一つの試合を大切に勝ち切りたい」と意気込んでいた。
優勝インタビューでは「すごくうれしいです。最後は自分の技を信じて、いくしかないと思っていきました。パリ五輪で負けたんですけど、本当に色んな人の支えで、今またこの舞台で優勝という結果があるので、ロス五輪への第一歩に繋がったかなと思います。やっと一歩踏み出せたところなので、しっかりロスに向けてもっともっと強くなりたいです」と語った。
この日、男子は永山竜樹、阿部一二三、永瀬貴規の全員がパリ五輪代表のメダリストが全員優勝を逃した波乱の大会となっていた。