戦後初の大波乱 天覧相撲で横綱大関総崩れ 八角理事長「下の者が張り切っていたのでは」 結び後4人でお見送り

 「大相撲初場所・8日目」(18日、両国国技館)

 6年ぶりの天覧相撲は2横綱、2大関がすべて敗れる大波乱となった。横綱は豊昇龍が大栄翔にはたき込まれ、大の里も伯乃富士に押し出され、ともに金星を配給し、2敗に後退した。新大関の安青錦は関脇霧島に寄り倒され2敗、琴桜は王鵬に押し出され3敗となった。天覧相撲で横綱、大関総崩れは蔵前国技館で初めて実施された1955年夏場所以降初となった。1敗は霧島、阿炎の2人。2敗で関脇高安ら8人が続く。

 負の連鎖は止まらなかった。結びで大の里が伯乃富士に一方的に押し出された。その時、結び前に敗れ、支度部屋の風呂から上がった豊昇龍は「負けたあ!?全員負けじゃねーか!」と、驚いた表情で苦笑いを浮かべた。

 結び後、横綱大関4人は紋付きはかま姿で八角理事長(元横綱北勝海)とともに天皇、皇后両陛下、長女愛子さまと懇談し、退館を見送った。黒星の重みをさらに感じることになった。

 琴桜、安青錦の両大関が敗れた後、豊昇龍は大栄翔を押し込むも土俵際ではたき込まれた。「集中してたけど、ちょっと硬かったかな」。天皇陛下は皇太子時代の2007年にモンゴルを訪れ、伯父の元横綱朝青龍の親族と交流しており、その場に幼い豊昇龍は立ち会っていたという。

 豊昇龍は前日に投げを打った際に額を土俵に打ち付け、流血しながら取り直しの末に伯乃富士を退けた。「おでこ大丈夫ですか」と声をかけられ「大丈夫です」と応じたという。「モンゴルに行きましたという話もありました。実は子どもの時に会ったことがあって、そのことも覚えていた」と感慨を口にした。

 大の里は、和製横綱では貴乃花以来の天覧相撲白星が懸かるも惨敗。土俵下に押し出され、先場所で途中休場に追い込まれた左肩を気にするしぐさを見せた。相撲内容、左肩の状態、天覧相撲への意識などへの質問には「切り替えてしっかり集中して頑張ります」「また明日、しっかり頑張ります」と繰り返した。

 八角理事長は大の里について「最後に勝たなきゃっていうので、肩に力が入った。立ち合い全然当たれてなかった。愛子さまに『土俵が狭く感じる』と聞かれ、立ち合いが大事なんですよって言った直後だった。立ち合いがダメ。伯乃富士の立ち合いが最高だった」と言及した。横綱大関の総崩れを「重圧があったのでは」と推し量り「下の者が張り切っていたのでは」と続けた。

 豊昇龍は「終わったことですので。後半戦、頑張っていきたい」。大の里は「残り1週間、一日一番集中して頑張ります」と巻き返しを誓い、国技館を後にした。

 ◆天覧相撲の横綱大関総崩れ 昭和天皇が戦後、蔵前国技館に初めてご来館された1955年夏場所10日目以降、昭和の40度、平成の23度、令和の2度の天覧相撲を通じて、出場した横綱大関が全員敗れるのは初。令和最初の20年初場所14日目の天覧相撲では、白鵬と鶴竜の両横綱が休場しており、貴景勝、豪栄道の2大関はともに敗れた。

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