吉村知事 自衛隊に看護師派遣要請へ「あらゆる手段使って1床でも多く動かしたい」

 大阪府の吉村洋文知事が5日、読売テレビの情報番組「あさパラ!」に出演。今月15日に運用開始を目指す新型コロナウイルスの重症患者専用の臨時施設「大阪コロナ重症センター」について、「自衛隊とのやりとりを始めています」と不足する看護師の派遣を自衛隊に打診していることを明らかにした。

 同センターは第1期分の30床が11月末に完成。必要な看護師約130人のうち、50人しか確保できておらず、残りの80人のうち40人を全国知事会や関西広域連合に派遣要請している。

 吉村知事は「(不足の)80人を要請して、満たすことはないと思います。(それでも)12月15日から何とかスタートさせようと思っています」と30床すべてを運用できなくても、センターを稼働させる決意を示した上で、「僕自身も自衛隊とのやりとりを始めています」と明かした。

 自衛隊は今年2月のクルーズ船での対応で看護師を派遣しているが、吉村知事によると、「(大阪コロナ重症センターは)ICU、重症センターなので、人工呼吸器との管理とか技術が必要になるので難しい。自衛隊の看護師さんでそれができる人がほとんどいない」と問題点も示した。その上で「ですけどなんとかお願いします、と水面下でやってます」と報告した。

 「ありとあらゆる手段を使って、1床でも多く動かせるようにやりたいと思って、12月15日目がけて動いています」と危機感をにじませながら話した。

 吉村知事は冬の感染拡大に備え、7月に重症センターの設立を決断。全床に人工呼吸器を配備し、看護師にも高度な技術が必要となることから、8月から先んじて研修会を実施してきた。

 大阪府では4日発表時点での重症者数が139人となり、重症病床の実運用率が84・8%に達するなど医療体制がひっ迫している。

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