サザンオールスターズ、福山雅治（５５）らが所属する大手芸能事務所「アミューズ」が創立４５周年記念に開催した大型ボーイズオーディション「ＮＯ　ＭＯＲＥ　ＦＩＬＴＥＲ」の最終審査会が６日、都内で行われた。約８０００人の中からグランプリの頂点に輝いたのは東京都在住の大学３年生・黄兆銘（こう・よしあき）さん（２０）。夢は「誰かの憧れになれるような存在」と語り、賞金３００万円の使い道は「大学の学費を出してくれた両親に全て渡します」と明かした。

　身長１８３センチのイケメン大学生が頂点をつかんだ。黄さんは特技披露でトランペットを力強く吹いて、エネルギッシュな若さをアピール。応募動機はモデルになるためだったが、審査を通し「歌やダンス、芝居にも興味を持ちました」と夢を膨らませる。受賞の瞬間は目を丸くしながら「実感が湧かなくて…。正直パニックですが、この事務所で心の底から夢をかなえたい。支えてくださった皆さんに恩返しができるように頑張ります」と驚きを隠せないまま感謝の思いを伝えた。

　マレーシア人の父とロシア人の母の間に生まれたハーフで国籍は日本。都内の大学に通うサッカーと母の作るハンバーグが大好きな２０歳だ。好きな芸能人はタレントの出川哲朗（６０）だと明かし「人を幸せにする力に憧れます。僕もあんな大人になりたい」と意外な目標を掲げて笑わせた。

　創立４５周年を迎えたアミューズが大規模オーディションを開催するのは「アミューズ　全県全員面接オーディション」以来６年ぶりでボーイズに特化した選考は今回が史上初。数多くのスターを輩出してきた大手が本気で原石の発掘に臨んだ。オーディションの象徴として、同事務所の鈴木仁（２４）、細田佳央太（２２）、新原泰佑（２３）、本島純政（１９）ら若手スターたちをプレゼンターに起用し、全力で盛り上げた。鈴木は「１０年前にアミューズのオーディションを受けましたが、自分は賞をいただけなかった。輝かしい姿を見ていると羨ましくもあり…いや、羨ましいのか。一緒にチャレンジして、めげずに頑張っていけたら」と、頼もしい後輩の誕生に目を細めていた。