1万人の第九を万博でも 大屋根リングに1万人が立ち合唱 天気&音響に不安 佐渡裕氏「神に祈るしかない」

 指揮者の佐渡裕氏が1日、大阪城ホールで行われた年末恒例の「第42回 サントリー1万人の第九」に出演。公演の中で来年4月13日の大阪・関西万博の初日に、万博会場内で「1万人の第九 EXPO2025」を開催することを発表した。

 会場内のモニターに万博会場が映し出され、観客がざわつく中、佐渡氏が「オープニングスペシャルコンサートとして、1万人の第九が選ばれました」と、明かすと、会場から「えぇー!」という驚きの声が上がった。

 当日は佐渡氏の指揮の下、万博の象徴でもある木造の大屋根リングの上に1万人が並んで合唱。国内だけでなく全世界から募集した歌声投稿を統合させ、唯一無二の第九を創りあげる。

 前代未聞のプロジェクトへ向け、佐渡氏は「恐ろしいほどのプレッシャーを感じています」と、苦笑い。屋外での演奏だけに天気や音響など不安は多い。現在は綿密にプランを練っているが「どこかで神に祈るしかない状況ですね」と、語った。

 また、この日の公演は女優の松岡茉優が司会を務め、俳優の田中圭によってシラーの詩の朗読が5年ぶりに復活。バレーボール日本代表の高橋藍選手(23)、パリ五輪の女子レスリング76キロ級金メダリストの鏡優翔(23)も鑑賞に訪れた。

 1万人の大合唱を生で体感した松岡は「胸が震えるだけじゃなくて、自分の人生ごと肯定されているような思いすらした」と、感動の面持ち。「目指せ100回!この先もずっと受け継がれていくと思うので、来年もたくさんの人に集っていただいて、この喜びをまた聞きたいです」と、語った。

 公演の模様は「サントリー1万人の第九~今伝えたい BIG LOVE~」として、14日の後4・00からMBS・TBS系で全国放送される。

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