松嶋菜々子 俳優デビュー30年「戦う」感覚から「楽しみ」へ 子育てとの両立で気づいた仕事への向き合い方

敏腕国税調査官を演じる松嶋菜々子(撮影・西岡正)
 敏腕国税調査官を演じる松嶋菜々子(撮影・西岡正)
ドラマ「おコメの女」で敏腕国税調査官を演じる松嶋菜々子(撮影・西岡正)
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 俳優の松嶋菜々子(52)が、主演しているテレビ朝日系ドラマ「おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-」(木曜、後9・00)で、髪形もショートカットに整えて新たな役柄に挑んでいる。俳優デビューから30年という節目でもあり、出産や育児も経験したからこそ「やっぱりこの仕事が好き」と再認識したといい、先輩俳優から受け継いだ熱い思いも明かした。

 松嶋らしい落ち着いた丁寧な口調で語り始めた。「正義感が強いところは役と通じる」と捉え、「やはりエンターテインメントというのを大事にしています。ザッコクはドラマ上のオリジナルの部署なので、皆さんに気持ちよく楽しく、見ていただける作品をつくりたい」と強調した。

 演じるのは東京国税局・資料調査課の敏腕国税調査官・米田正子(よねだせいこ)役。資料の「料」の米偏から通称「コメ」と呼ばれる。舞台は「コメ」の中に新設されたオリジナルの部署・複雑国税事案処理室で通称「ザッコク」。「嘘も金も、見逃さない」という強い信念で悪徳脱税者を一刀両断する。

 「ドクターX」や「緊急取調室」などのヒット作を生んだ伝統の放送枠に米田がニューヒロインとして並ぶことに「人気枠でプレッシャーには感じます。期待に沿えるように頑張らなければいけないと思う」と決意を込めた。

 1996年にNHK連続テレビ小説「ひまわり」で本格的に俳優デビューしてから30年。「救命病棟24時」、「やまとなでしこ」、「家政婦のミタ」など高視聴率ドラマに出演してきた。「同じパターン、ペース、テンションでできる役はなかったし、常に新鮮な気持ちで向き合ってきました」。演じた一つ一つの役に思い入れがある。

 キャリアの中では2001年に反町隆史と結婚し、04年に第1子、07年に第2子を出産。「子育ては仕事以上に困難なこともありました」と、環境が変わりながらも進んできた。

 「今までは仕事を“仕事”として捉えていましたが、子育てとの両立があることで、仕事の時間が少し息抜きにもなりました。子育てがあったからこそ、改めてこの仕事を好きだと気づけた。それまでは仕事と戦っているような感覚でしたが、それ以降は、仕事への感謝や楽しむ気持ちへと考え方が変わりました」

 先輩俳優からも、仕事への取り組み方に影響を受けた。

 「本格的に俳優業を始めた朝ドラで、私は先のシーンのことばかり考えてしまって、別のシーンを撮っていても先のセリフをぶつぶつと練習していました。その時に祖母役の藤村志保さんが『ななちゃん、一つ一つよ』と教えてくださった。目の前のシーンこそが一番重要ということ。それは普段の生活においても勉強になったので、今でも思い出す言葉です」

 06年の映画「犬神家の一族」で共演した仲代達矢さんについても「(撮影中は)現場からひと時も離れないんです」と、生前の仕事へ取り組む姿を明かし、「最初から最後まで、ずっと寡黙に集中されているお姿、心から尊敬しました」と思いをはせた。

 10年の映画「ゴースト もういちど抱きしめたい」で共演した樹木希林さんからは、求めることの重要性を実感した。「希林さんは、自分から『もっとこうして』と要求するハングリーな姿勢で『自分も積極的にやらないといけない』という気持ちになりました」。天国へ旅立った大先輩たちからの学びは、松嶋の中で生き続けている。

 「デビューから30年越えましたが、まだまだ本当に序の口だと思います」と謙遜しながら現在を見つめる。「これからも自分の想像できないような役にチャレンジしたい」。まだまだ俳優としての進化を求め続ける。

 ◇松嶋菜々子(まつしま・ななこ)1973年10月13日生まれ、横浜市出身。96年、NHK連続テレビ小説「ひまわり」でドラマ初主演。以後、フジテレビ系「GTO」(98年)、同「救命病棟24時シリーズ」(99年)、同「やまとなでしこ」(00年)、日本テレビ系「家政婦のミタ」(2011年)、朝ドラ「あんぱん」(25年)などの大ヒットドラマに出演。血液型A。

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