石ノ森章太郎先生との深いご縁に感謝します
石ノ森章太郎先生とは、とても深いご縁がある。
「仮面ライダー」に出演したのは11歳。キノコモルグと言う怪人に、テニスコートで拐(かどわ)かされる役だった。
「変身忍者 嵐」のカスミ役に抜てきされたのは12歳。紫色のミニスカートに網タイツ。背中に刀、手には手裏剣。くノ一の役は小六の女の子には、それはそれは過酷なものだった。怪人や怪獣と戦うストーリー。目の前に立ちはだかられると、お芝居とは言え、本気で怖い思いがした。
そして、アイドルデビューしてから、17歳の私に「がんばれ!レッドビッキーズ」の出演依頼があった。
石ノ森先生の直筆画の絵コンテを見せていただいた時、そのイラストの野球のコスチュームを着た女の子が、私そのものでビックリ!石ノ森先生が「寛子ちゃんを思ってキャラクターを決めたんだよ」とおっしゃって、またまたビックリ!
こんなうれしい主演ドラマのお仕事が頂けるなんて!子役から一つ一つ積み上げてきた芸歴に大輪の花が咲いたような気持ちがした。
柳に飛びつく赤ガエル。初めは弱くてどうにもならないナインたちを、優勝へと導く女監督の役。実を言うと、野球の事は何も知らなくて、ボールを打ったら、どちらに走るのかさえも知らなかった。
今、40代の男性ファンのかたたちは、レッドビッキーズを見て、私のファンになってくださった方が多い。
野球チームの中に、亀をいつも持っていて「トータス」と呼ばれる少年がいたのだが、ウルフルズのトータス松本さんは、この番組がキッカケで、ご自分の芸名にされたとか。それを知ったのは、つい最近のことで、私もトータス松本さんの大ファンなのでとてもうれしかった。
石ノ森先生、たくさんのご縁を本当にありがとうございます。
さて、19回に亘りお話しした、私の「素敵なラブリートーク」は今回でひとまず終了です。アイドル時代への「タイムマシンの思い出の旅」は、私自身とても楽しかったです。ありがとうございました。(おわり)