永尾柚乃 7歳にして生涯現役宣言 日テレ系「ブラッシュアップライフ」で難役好演
名前は知らずとも、この顔にピンとくる人は多いだろう。1月期の日本テレビ系ドラマ「ブラッシュアップライフ」で主人公の保育園時代を好演した小学1年生の永尾柚乃(7)。愛くるしいルックスと特徴的なおかっぱヘアで、今や20社以上の企業と広告契約を交わし、今年の顔となっている。大器の片りんを見せる人気子役の素顔に迫った。
40分近いインタビューを終えてなお、「もう取材はないの?もっとしたかったなぁ~!」と元気いっぱいだ。その後の写真撮影では特技のダンスを踊り、ジャンプを連発。とにかく、飽きない、ダレない、集中力が途切れない。小1らしからぬしっかり者ぶりで、大人たちをメロメロにした。
出世作となったのは、安藤サクラ主演の「ブラッシュアップライフ」。何度もタイムリープしながら人生を変えようと奮闘する主人公・近藤麻美の幼少期を演じ、チビ麻美の愛称で注目を集めた。
中身は33歳の保育園児という難役を、愛らしい表情の変化と独特の空気感で見事に体現。以降は演技のみならずCMにバラエティーと引っ張りだこになり、「『ブラッシュアップライフ』でいろんな仕事がバーンってきて、今はもうめっちゃ楽しい時期ですね」と笑みがこぼれる。
仕事の際の切り替えは大人顔負けで「自分は元気な柚乃ちゃんなんだけど、違う人になるのが楽しいです。チビ麻美ちゃんの時は大人になる感じ。演じている役の心をバーンって入れて、終わったら自分の心をバーンって入れます。寝る時は寝る心をバーンって入れます!」と、公私ともにスイッチングは鮮やかだ。
特徴的なおかっぱヘアは、癖っ毛ゆえに長すぎないよう調整した結果、生まれた。自らは「切ったらギャグみたいになっちゃったの!」と訴えるが、すっかりトレードマークとして定着。ぱっつん前髪とともに鮮やかな印象を残す。
お母さんの勧めで1歳半から芸能界入り。次第に楽しみを覚えた柚乃ちゃんは「3歳から『(自分が)本気でやりたい!』って言い出して、そこから演技をするようになりました」と振り返る。お母さんも見せてもらえない秘密のノートが存在しており、現場で言われたことや夢をメモしているという。
お母さんに教育法を聞くと「小さい時からすべて自分で決めてもらうようにしていました」と明かしてくれた。現在、5つの習い事をしているが、全て柚乃ちゃんが決めたもの。ダンス、バレエ、そろばん、学習塾、英語と忙しい限りで、さらにウクレレ教室を探しているという。大好きなドリフターズの高木ブーと仕事をした際、ウクレレで共演する約束をしており「だから、絶対に行きたいんです!」と貪欲だ。
監督になることが目標で、自宅にはマイ監督椅子とカチンコがある。椅子には「永尾組」と書き込み、脚本を執筆。手を月にかざすと亡くなった人が浮かび「また会いたいなぁ…」と思いをはせるファンタジックな作品や、大好きなドラマ「科捜研の女」に着想を得た「科捜研の柚乃」を創作しているという。
心に刻むのは、過去にお世話になった監督からの言葉だ。監督志望だと伝えると「監督になりたいと思ったら、その時からもう監督なんだよ」という金言を贈られ、台本に「自分は監督」と書いて飾っている。
演じることも「死ぬまでやりたいです」と7歳にして生涯現役宣言。「1歳半からやっているので、20歳くらいでも『こんなにやってきたんだなぁ』って絶対に感動しますけど、100歳になったら90年もやってるでしょ?お仕事が好きだから、私は病気になってもやり続けます!」。強い覚悟で突き進む大器の今後が楽しみだ。
◇永尾柚乃(ながお・ゆの)2016年10月15日生まれ、東京都出身。1歳半から芸能活動をスタート。NHK大河ドラマ「どうする家康」、映画「ラーゲリより愛を込めて」などに出演。P&G「JOY」や明治「R-1」「湖池屋ポテトチップス」など多くのCMキャラクターを務める。ドリフターズと研ナオコをこよなく愛し、特技はにらめっこと変なダンス。