「ゴミ箱に生ゴミのニオイが移って臭い」「夏場は料理すればするほど臭い」－ＳＮＳでしばしば悲痛な声を聞く、生ゴミのニオイ問題。とくに夏場は高温多湿な期間が続き、ニオイがきつくなりがちだ。そこで、清掃代行「ＮＡＧＡＲＥＢＯＳＨＩ」東京本部・お掃除アドバイザーの春日富士氏に、夏場のゴミ箱のニオイ対策についてお話を伺った。

　－生ゴミのニオイがゴミ箱に移ってしまう原因は何でしょうか。

　「水気を含むゴミの中で繁殖した雑菌が主な原因です。繁殖した雑菌はビニール袋を貫通し、ゴミ箱やその周辺にまでニオイを伝染させてしまいます」

　－ゴミ箱に生ゴミのニオイがついてしまった場合、そこからニオイを取る方法はどういったものが挙げられますか？

「ゴミ箱を水洗いで掃除した後にキッチンハイターで殺菌するのがおすすめです。ただしゴミ箱の素材によっては漂白されてしまうので、その際は除菌成分配合の食器用洗剤を使用しましょう」

　同氏によると、アルコール消毒やアルコール除菌シートによる拭き取りよりも、水洗いの方がより高い洗浄効果が見込めるそうだ。

　－日常的なお手入れで、ゴミ箱のニオイ対策はできますか。

　「生ゴミを捨てる時は、他のゴミと混ぜて捨てるのは避け、生ゴミが臭わないタイプの消臭袋に入れて密封しましょう。また生ゴミを袋に入れる際、アルコールスプレーを吹きかけてから入れることで、生ゴミの雑菌の繁殖を抑制する効果があります」

　－市販の消臭剤以外で、家庭にあるもので代用できるニオイ対策はありますか。

　「重曹には、生ゴミの消臭効果があります。生ゴミに重曹をスプーン一杯ぶん振りかける、あるいは重曹を水に溶かした重曹スプレーを吹きかけると、高い消臭効果、殺菌効果があります」

　－高温多湿が続く今の季節だからこそ、とくに注意すべき点はありますか？

　「夏のような温度・湿度が高い季節は、冬よりも雑菌の繁殖スピードが明らかに早く、いつも以上の対策を講じる必要があります。重曹での生ゴミ対策をこまめに行い、最低でも週に一度はゴミ箱の水洗いをおすすめします」

　近年は生ゴミに特化したゴミ箱なども市場に登場しているが、優れた密封力を持つゴミ箱ほど、かえってゴミ箱自体に臭いが移るケースも多いとのこと。

　生ゴミ対策に特化した商品を購入することも決して間違いではないが、重曹スプレーや水洗いといったどこの家庭でもできる対策を徹底することで、蒸し暑い夏場を清潔に乗り切りたいものだ。

（デイリースポーツ特約・桐田えこ）