中村かなえ カラフルな幾何学模様は存在感抜群
【第116回】中村かなえ(27)=東京・121期=
中村のヘルメットのデザインは、ピットでひときわ目立つカラフル模様。お茶の水女子大理学部卒業の“リケジョ”レーサーだけに、元素記号や染色体のスタイルでは?と話を聞くと「確かに幾何学模様ですけど、全然違いますね」とニッコリ。記者の解答は残念ながら不正解でした。
昨年11月にヘルメットは2代目に切り替わり、初めてデザインに携わった。「イメージは特にないですが、色は統一性がないのが好きですね。三角形をカラフルに、ひたすら並べてください、とお願いしました」と業者に作成を依頼した。
ヘルメット全体に描かれた、三角形の幾何学模様。「周りの人からは派手だね、と言われます」と本人も驚きの反響で「そのつもりはなかったけど、ステンドグラスぽい、と言われることもあります」と色鮮やかな個性は、間違いなく存在感を発揮している。
フランスを代表する絵本の人気キャラクター、「リサとガスパール」がお気に入りで「一番好きなキャラクターなので、自分でシールを貼りました」とヘルメットに“同乗”。レースの激闘を支える心強い味方でもある。
「ペラを合わせられないときは最後までボロボロ、ということが多かった」とレースでは苦闘が続いていたが、7月24日に閉幕したレディスカップ(住之江)ではうれしいデビュー初優出を達成。自身の進化の方程式は、ヘルメットの色彩に負けないくらい、華やかな活躍で導き出した。