小芦るり華 最高のヘルメットで初V決める
【第121回】小芦るり華(24)=佐賀・118期=
小芦ほどデビューして波瀾(はらん)万丈なスタートを切った選手はいない。16年5月からつでデビューすると、9月の住之江で初めてのF。そして10月の児島では2日連続でF。デビュー期からF3となった。事故点過多で6カ月のあっせん停止となる8項にも引っかかり、F休み6カ月を含めて1年間もレースができなかった。だが、そんな彼女も今期からA2に初昇格。「あの時に腐らずにめちゃくちゃ練習したから今があると思います」と笑顔があふれる。
水面で存在感を発揮している小芦は、どこを走っていてもすぐに分かるおしゃれなヘルメットを着用している。パズルのような組み合わせた絵でカラフルな色彩がひときわ映えている。「木工用接着剤に塗料を混ぜたボンドで絵を描くデザイナー・冨永ボンドさんにお願いして作ってもらいました。パズルのように組み合わせて見えるのはボンドの接着部分を表現しているんです。好きな色も取り入れてくれて本当に最高の仕上がり。毎回、かぶる時にテンションが上がります」と大満足している。
冨永さんとの出会いは、地元のショッピングセンターで行われた展示会。「絵を見た瞬間に一目ぼれして3枚購入しました。同じ佐賀県在住の作家さんなので勇気を出して声を掛けたら気さくに対応してくれました」と当時を振り返る。
現在のヘルメットの使用期間は残り1年。「もちろん次もボンドさんに作ってもらうつもりです。それまでにはA1に昇格、そしてデビュー優勝を達成したい」と気合を入れ直す。日々成長を続けるヴィーナスレーサーの活躍に今後も要注目だ。