捨てられたのか?世界遺産・古墳群の溝に人物埴輪3体、一般公開は未定

大阪府は9月24日、世界遺産の百舌鳥・古市古墳群の近くに位置する陵東遺跡(みささぎひがしいせき)の発掘調査で、人の形をした埴輪3体を発見したと発表。現地公開はおこなわれないが、施設での一般公開を今後予定しているという。

今回の発掘調査は、府道・大阪羽曳野線の建設事業のために試掘調査をおこなった際、遺跡があることが分かったために実施。5月から調査に着手し、現時点で3世紀後半から4世紀の竪穴建物(たてあなたてもの)が1棟、井戸が2基発見されている。

そんななか、当時の用水路のような使い方がされていた溝から、3体の埴輪を発見。5世紀後半から6世紀初頭の比較的状態が良い男子像、盾持人、力士を形どった埴輪で、本来は古墳に据え置いてある埴輪が溝から見つかったため、捨てられたものと考えられるという。

府の担当者は、「本当につい最近、9月に入ってこの3体の埴輪が姿を現しました。盾持人は筒状のものにはめ込む頭の部分のみ、力士は頭部が残っている点で比較的状態が良いです。男子像については右手が屈曲している点から、専門家からは馬を引いている像に似ているものがあると意見をいただいています」と説明する。

新型コロナウイルス感染症の感染防止のため現地公開は実施されないが、「発掘されたばかりで予定は未定ですが、博物館などの施設でなるべく早く府民のみんなさんに埴輪を見ていただけるよう検討しています」と語った。

ちなみに、堺市の広報を担当するハニワ部長とのコラボについて府の担当者は、「やってみたら面白いですか? ひとまず発掘されたばかりですので今のところは未定です」とコメントしている。

取材・文/岡田由佳子

(Lmaga.jp)

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