初対面で「ごきげんよう」のインパクト、岩田剛典にキザ男・花岡について訊いた「変ですよね(笑)」【虎に翼】
放送中の連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合ほか)の第4週「屈み女に反り男?」では、寅子(伊藤沙莉)たち女子部同期生が明律大学法学部本科へと進学し、男子学生たちと一緒に法律を学ぶこととなった。
寅子たちを待ち受けていたのは、表向きは女性に理解を示すふりをしているものの、何やら裏がありそうな花岡(岩田剛典)や、「男と女がわかりあえるはずないだろう」と断言する轟太一(戸塚純貴)など、一筋縄ではいかない面々。
4月24日放送の第18回では、クラスメイトたちがハイキングに出かけるのだが、花岡が梅子(平岩紙)を侮辱する発言をし、怒りを露わにした寅子と口論になって足を滑らせて崖から落ちて怪我をしてしまった。この、一見紳士的だが、裏表がありそうな花岡悟という役どころについて、演じる岩田剛典に聞いた。
■「女性を応援したいというのも、本心だと思う」
岩田は自らが演じる花岡という男性について、「昭和初期といえば教育はもちろんのこと、国民性そのものが今とは全く違ったんだなと感じます。当時の時代背景や、母を亡くしたという生い立ちを含めた花岡のバックグラウンドから、彼なりに背負うものがあるのだと思います」と分析。
「さらに、大学内でのヒエラルキーの上位にいる者ならではの、男としてのプライドもある。しかし一方で、女性が夢を追いかける姿を純粋に応援したいというのも、本心だと思うんですね。だから、寅子たち女性陣から見たら、何を考えているのかわからない。そのあたりを意識して、ミステリアスに見られるように役作りをしました」と語った。
■「花岡の爽やかさが、この先のフリにもなってくる」
また、さかのぼって今週月曜日に放送された第16回、寅子たち女子部が本科に初登校してきた日に、教室で待ち構えていた花岡が発した「やあ、ごきげんよう。みなさんお待ちしていました」という第一声について、「いや、変ですよね(笑)。やはり、『花岡悟のファーストインプレッション』のインパクトを出したいシーンだと僕は汲み取ったので、『なるべく爽やかに、ただただ元気に』という感じでやらせていただきました」と振りかえる。
「とはいえ、この『爽やかさ』が、今後明らかになっていく花岡の二面性であったり、さらに先の展開への『フリ』にもなっているので、『最終的にこうなる』ということを念頭に置きながらの『ごきげんよう』でした。見ていただく方には、ギャップを楽しんでいただけるかなと思います」とコメントした。
■ 寅子との恋愛模様も?「楽しみにご視聴いただきたい」
最後に、『虎に翼』を楽しんでいる視聴者へのメッセージをもらった。「最初はすごく鼻につく、キザなキャラクターに思えるかもしれませんが、徐々に花岡の内面を描いたシーンも出てきます。寅子との恋愛模様があるかも・・・?というあたりも、楽しみにご視聴いただきたいなと。今は学生として、同じ学舎で学ぶ彼女ら、彼らですが、このあと社会に出てどんな人生を送るのか。その十人十色の物語を、楽しんでいただきたいなと思っております」。
寅子たちと出会って、「キザ男」はどのように変化していくのだろうか。これから描かれる花岡の半生にも注目したい。
取材・文/佐野華英
(Lmaga.jp)