海から山へ…神戸にこだわりの音楽と食事が楽しめる新スポット誕生、こけら落としに全国から音楽ファン集まる
神戸のベイエリアに新アリーナ「GLION ARENA KOBE」(神戸市中央区)がオープンした4月4日の夜に、神戸の山手エリアでもうひとつ、音楽好きが集まる新たなスポットが産声を上げた。神戸北野の「KOBE QUILT(コウベキルト)」(神戸市中央区)だ。
4月4日にプレオープンの招待制パーティーが開催された後、4月5日、6日には東京事変やthe HIATUSの活動でも知られる伊澤一葉により、こけら落とし公演がおこなわれ、さっそく全国各地から音楽ファンが集まった。
同所は、藤原さくら、奇妙礼太郎、折坂悠太、KIRINJIなど、さまざまなアーティストのツアーや、全国各地で音楽イベントの企画制作などをおこない、2022年9月までハーバーランドの煉瓦倉庫でイベントスペース「海辺のポルカ」(神戸市中央区)を運営してきた「Cow and Mouse」が手掛ける。
「コロナ禍に『海辺のポルカ』を閉店後、全国47都道府県を旅して、文化財や芝居小屋、能楽堂、お寺、教会など趣のある会場で、音楽イベントの制作を続けてきました。そんななかでも、また神戸に自分たちの帰る場所を再び持ちたいという強い気持ちがずっとあって。全国を回る傍ら、理想の場所を探して神戸市内各所の物件を2年以上かけてじっくり見て回り、やっと見つけた場所です」と運営の川村さん。
「クラブ月世界」「御影公会堂」「クラブ月世界」「酒心館ホール」「湊川神社 神能殿」「神戸蘇州園」・・・過去、神戸市内でイベント企画した場所も、ひと癖ある場所がずらりと並ぶ、かなりのこだわり派。新たな拠点探しも難航を極めただけではなく、実はオープンしてもまだ完成形ではないと言う。
「このお店は、以前はショーなどをおこなっていた場所だそうです。かなりデコラティブな装飾が施されていたので、シャンデリアやカーテンをどんどん外して、壁もシンプルな色に塗り替えて・・・自分たちの理想のお店を、手作りで育てておこなっている感覚ですね。今布がかかっているステージは、これからひとつひとつスタッフみんなと一緒にレンガを貼っていくんですよ」と教えてくれた。
ステージには、ドイツの名器「ベヒシュタイン」(1881年製)が鎮座し、客席のキャパシティはテーブル席60席で、椅子席100席。新たな店にはキッチンの設備があることから、イベントにあわせて、各地の出店者を招き、こだわりのフードやドリンクも提供していく予定で、音楽とともに食事も楽しめる。
店名の「QUILT(キルト)」の語源は、ラテン語で「物の詰まった袋」。音楽、アート、芸術のつまった箱に人々が集うイメージを、店名に込めた。海辺のロケーションから、神戸山手の中でもとびきり異国情緒あふれるジャズの聖地・北野へ場所を移した彼らから、どんな企画が飛び出すか注目だ。
これからクラウドファンディングも実施予定。最新のイベント情報などは公式サイトで確認を。
【4月5月のライブ開催スケジュール】
4月24日・25日 藤原さくら×石川紅奈
4月26日 石川紅奈 trio
5月2日 奇妙礼太郎
5月5日 折坂悠太
5月6日 ゑでぃまぁこん
5月10日 DadaD×The BOCOS
5月11日 安藤裕子
5月17日 松本圭司
5月18日 大山百合香
5月21日 KIRINJI
5月25日 優河
5月28日・29日 伊澤一葉 ※追加公演
5月31日 蔡忠浩
(Lmaga.jp)
