大谷翔平 ドジャースと歴史的大型契約!10年総額1015憶円「現役生活を終えるまで野球界のために努力」
エンゼルスからFAとなっていた大谷翔平投手(29)が9日(日本時間10日)、自身のインスタグラムでドジャースに移籍することを発表した。同選手の代理人事務所は契約が10年総額7億ドル(約1015億円)と公表。総額、1年平均年俸7000万ドル(約101億5000万円)ともメジャー史上最高額で、米メディアによると、世界のプロスポーツでも総額は最高水準となった。11年連続プレーオフ進出の常勝軍団で悲願のワールドシリーズを目指す。
気遣いの言葉がいかにも大谷らしかった。11月2日のFA公示から37日目、世界中の野球ファンが待ち焦がれた決断の時。インスタグラムに投稿された英語の文面は「ファンの皆さま、球界関係者の皆さま、決断に時間がかかってしまい申し訳ありません」の一文で始まり、「私は次のチームをドジャースに決めました」と続けた。
大本命と言われ続けてきたドジャースへの移籍。より大きな衝撃を与えたのは10年総額7億ドル(約1015億円)の契約だ。総額ではトラウト(エンゼルス)の12年4億2650万ドル(約618億5000万円)を、選手の価値を示す指標として重視されるAAV(1年平均年俸)ではバーランダー(アストロズ)らの4333万ドル(約62億8000万円)を圧倒。サッカーのメッシ(当時バルセロナ)が17年に結んだ5年総額5億5500万ユーロ(約866億円)も抜き去り、プロスポーツ界の頂に立った。
大谷は古巣のファンへの感謝の言葉もつづった。「特にエンゼルスファンは、私を支えてくれ、応援は心の支えでした。エンゼルスで過ごした6年間は永遠に心の中にあり続けます」。投打の柱として本拠地を熱狂させ、2度のMVPも獲得した。それでも「いい時も悪い時も」と、自身を厳しく評価したところに謙虚さが見えた。
ドジャースは2013年以降、11年連続プレーオフ進出。21年を除く10シーズンで地区優勝し、20年にはワールドシリーズも制している常勝軍団。過去には野茂英雄をはじめ、数多くの日本人選手がプレーした親日派球団でもある。本拠地はエンゼルスと同じ温暖なロサンゼルスで住環境を変える必要はない。また、チームドクターに自身2度の右肘手術の執刀医がおり、1度目の手術のリハビリを担当した理学療法士も籍を置く。勝利を渇望する大谷にとっては理想のチームだった。
来季はDH専任で自身初のプレーオフ、球団4年ぶりの覇権奪回を目指す。
「ドジャースファンの方へ、常にチームのために最善を尽くし、最高の自分でいられるように努めることを誓います。現役生活を終えるまで、ドジャースのためだけでなく、野球界のために努力し続けたいと思います」
後日、記者会見も行う予定。悔しさが染み込んだ赤のユニホームを脱ぎ捨て、勝利が義務づけられている青のユニホームへ。唯一無二のユニコーンが心機一転、頂点を目指して駆け上がる。
◆大谷 翔平(おおたに・しょうへい)1994年7月5日生まれ、29歳。岩手県出身。193センチ、95キロ。右投げ左打ち。投打の「二刀流」。花巻東から12年度ドラフト1位で日本ハム入団。14年にNPB初の2桁勝利&2桁本塁打。16年に10勝、22本塁打でパ・リーグMVP。加えて投手と指名打者部門でベストナイン。18年にポスティングシステムでエンゼルスに移籍し新人王。21年に9勝、46本塁打でア・リーグMVP。23年本塁打王。さらに22、23年は2桁勝利&2桁本塁打。23年WBC日本代表として優勝に貢献しMVP。





