丸山希 天国の母に捧げた涙の銅メダル「帰ったら取ったよって報告したい」「ゴールドメダルじゃないので怒ってるかもしれないですけど」

 「ミラノ・コルティナ五輪・ノルディックスキー・ジャンプ女子個人ノーマルヒル・決勝」(7日、プレダッツォ・ジャンプ競技場)

 日本女子のエース、丸山希(27)=北野建設=が1本目97メートル、2本目100メートルを飛び、合計261・8点で銅メダルを獲得した。18年平昌五輪の高梨沙羅以来日本勢2大会ぶりのメダル。日本選手団今大会メダル1号となった。

 「ここまで来るのに長かった。こうしてメダルを取れて、スキージャンプを続けてきてよかった」-。

 丸山は1本目で首位とわずか1・2点差の3位につけると、逆転を狙った2本目で100メートルの大ジャンプ。メダルを決めた。飛び終えると、右拳を突き上げてガッツポーズ。高梨、伊藤は跳びはねて喜び、駆け寄って祝福。歓喜の抱擁を交わした。「沙羅さんと有希さんがいてくれて、喜んでいるのをみて確信しました」と振り返った。

 大けがを乗り越えた。22年北京五輪の4カ月前に開催された21年全日本選手権。着地で転倒して左膝前十字靱帯(じんたい)を損傷する重傷を負い、出場がかなわなかった。懸命なリハビリで翌シーズンから復帰したが、恐怖心がつきまとった。K点を越えるジャンプをすれば着地でしゃがみこんでしまうこともあった。それでも、ゲートを上げて飛距離を出す練習などから逃げずに取り組み、少しずつ恐れを克服。「ゼロからスタートした4年間で苦しい時間もあったけど、今こうして競技を楽しめている。たくさんの人に支えてもらってまたジャンプが飛べているし、いろんな人が背中を押してくれた」と、感謝の思いを大舞台のジャンプに込めた。

 今季に入ってW杯6勝の大ブレーク。「私がこんなところに来るとは想像してなかったと思う。開幕から調子が五輪まで持つかなと思っていたけど、一安心」と笑い、メダル確定後の涙についても「はい。うれしかったので。安心感とうれしさ」と語った。

 そして高校時代に病気で亡くなった天国の母・信子さんに向けて「見てるか見てないか私には確認できないので難しいんですけど」と笑いながら「見ててくれたら嬉しいし、帰ったら取ったよって報告したい。ゴールドメダルじゃないので怒ってるかもしれないですけど」と柔らかな表情で夜空を見つめた。

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