平野歩夢が7位で決勝進出「奇跡的。自分でもビックリ」骨盤骨折の大けがから25日で強行出場も華麗な舞 冬季五輪日本2人目の2連覇へ夢つなぐ

 「ミラノ・コルティナ五輪・スノーボード男子ハーフパイプ・予選」(11日、リヴィーニョ・スノーパーク)

 4大会連続出場で22年北京五輪金メダリストの平野歩夢(27)=TOKIOインカラミ=は85・50点の7位で決勝進出。冬季五輪では日本勢2人目、フィギュアスケートの羽生結弦さん以来となる2大会連続金メダル獲得を目指す中で、大会直前に負傷に見舞われたアクシデントから奇跡の復活劇。偉業へ夢をつないだ。

 王者の舞を世界が注目する中、1本目、冒頭から高さ抜群のエアを披露。2本目にキャブダブルコーク1440を見せると、その後も安定した技を繰り出し、最後はフロントサイドダブルコーク1440で締めくくった。83点をマークし、7位につけた。

 2本目は1本目の難度を上げ、スイッチバックダブルコーク1260を敢行。終盤も難度を上げていき、4つ目のエアの後にバランスを崩しかけたがこらえて、完遂。85・50点に伸ばし、演技後は戸塚らと笑顔で談笑する場面もあった。

 予選突破後は「この場に立てたことなんか、すごく奇跡的なこと。自分でもビックリしてるところはある。すごくギリギリな状態での予選だったが、自分の中から怪我、声援、かき消すようにそういう集中をして臨んだ」と笑顔も交えながら振り返った。

 「今までのいい状態を作れてない中で、急な五輪を迎えてしまったので、予選が通過できるかできないかは大事。4年に一回しかないこの大会で、今は痛みありきで滑れている。あとは自分が繋げてきたことを出し切れたら。悔いなくやるべきことをやるだけ。温かく見守っていただければ」と、決勝を見据えた。

 平野歩は五輪前最後の実戦だった1月17日のW杯(スイス)で約7メートルの高さから落下。板が折れるほど激しく転倒し、顔付近や下半身を強打した。鼻と口付近からは大流血。五輪開幕まで1カ月を切ったタイミングで骨盤の右腸骨などを2カ所骨折する悲劇に襲われ、出場が懸念された。

 状態は私生活にも支障が出るほど。10日の公式練習後には「(怪我で)終わったと思った。2つの骨折と膝もいまだに感覚がない感じ。先が見えない日々の時間はすごく長く感じた」と振り返った。それでも簡単に諦めないのが五輪王者の強さ。「戻れる可能性はゼロじゃなかったので、それが1%でもあるのなら、ここ(五輪)で滑りたいという気持ちだった。そのまま終わるよりも自分が悔いなく最後までやりきって」。状況が少しでも好転することを信じ、イタリアでの雪上復帰までこぎ着けた。

 4年前は斜め軸に縦3回転、横4回転する「トリプルコーク1440」をひっさげて制した。この4年でさらに技の難度は上がり「いつ命を落としてもおかしくないぐらいのレベル」。テスト滑走と3日間の公式練習で感触を入念に確かめ「工夫しながら、何とか合わせようと頑張っている」とうなずいた。

 2018年平昌大会前も、この4年間も、大きなけがを負うごとに乗り越え、強くなった。不屈の精神で4大会連続の舞台を舞った。

 ◆平野歩夢(ひらの・あゆむ)1998年11月29日、新潟県出身。15歳で初出場した14年ソチ五輪では、冬季五輪日本選手で最年少表彰台となる銀メダルを獲得した。18年平昌五輪も2位。22年北京五輪では、同種目日本勢初の金メダルを獲得した。21年東京五輪にはスケートボード・パークで出場。24年3月に結婚を発表し、25年12月に第1子誕生を明かした。新潟・開志国際高、日大出。165センチ。

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