壮絶転倒で負傷→大逆転金メダルの韓国17歳、崔ガオン「信じられない」意識朦朧、膝にはアザで「もう無理だ」一時は棄権表示も取り下げ競技続行 執念ラスト試技で奇跡ラン「歯を食いしばって頑張った」
「ミラノ・コルティナ五輪・スノーボード女子ハーフパイプ・決勝」(12日、リヴィーニョ・スノーパーク)
1回目の試技で大きなアクシデントに見舞われた韓国の崔ガオン(17)が3回目の試技で圧巻のパフォーマンスをみせ、90・25点をマーク。大逆転で金メダルを獲得した。3連覇を狙ったクロエ・キム(米国)は銀メダルに終わった。スノーボード種目で韓国が金メダルを獲得するのは史上初。
「まだ信じられないです。これが私の夢だったので、夢が叶ってうれしい」と夢見心地で語った崔。試合後は1回目の壮絶な転倒で負傷。「膝がひどく痛くて意識が朦朧としていました」と明かした。膝に痣ができ、足を引きずる状態に。涙も流し「ここで諦めた方がいいかもしれない。もう無理だ」とも思ったという。一時は大会サイトで棄権も表示された。それでも「頭の中で『続けろ、続けろ』という声が聞こえた。それが私を前進させました。技に集中しました。何も考えず、技のことだけに集中しました」と再びスタート地点に立って、競技を続けた。「最初に転倒した時に諦めなきゃいけないのかと思った。しかし、歯を食いしばって頑張りました。足にエネルギーが戻ってきた。もう1度トライしようと思い、競技に戻った。怪我さえ大丈夫なら私は大丈夫と思った」と語った。
試合では今季3勝でW杯ランク1位の優勝候補。3連覇を狙うクロエ・キムの後継者“ネクスト クロエ・キム”と呼ばれる新星をまさかの悪夢が襲った。1回目2本目のエアでパイプのリップと呼ばれる飛び出し部分に激突。その後、頭から雪面にたたきつけられ、動けなくなった。会場は音楽が止まり、騒然となった。救急隊員が駆けつけた後もしばらく動けない状態が続いたが、なんとか立ち上がり、自力で滑り降りると、会場からは拍手が起こった。その後、救護ルームに入り、治療が施された。
その後、大会公式サイトで2回目以降の棄権の表示が出たが、取り下げて、足を引きずりながらもスタート地点に立ち、2回目をスタート。最初のエアで転倒となった。ただ、会場は大歓声に包まれた。
そして3回目に奇跡が起こる。5本のエアをすべて成功させる魂のパフォーマンス。演技後は涙を浮かべ、得点表示を待つと、首位にたつ90・25点が表示され、会場は騒然となった。
3連覇が目前に迫っていたクロエ・キム(米国)の夢を打ち砕いた。
優勝が決まった瞬間、崔は涙。チーム関係者にもみくちゃにされた。
