鍵山優真が2大会連続銀メダル「まだまだ強くなれると実感した」ミス連発に演技後笑顔なしも盟友・佐藤のメダルに大喜び 日本勢3大会連続複数メダル!
「ミラノ・コルティナ五輪・フィギュアスケート男子・フリー」(13日、ミラノ・アイススケートアリーナ)
男子フリーが行われ、22年北京五輪銀メダルの鍵山優真(22)=オリエンタルバイオ・中京大=は合計280・06点で2大会連続の銀メダルを確定させた。鍵山はこれで北京五輪の団体、個人銀メダル、今大会の団体銀メダルに続き4個目の五輪メダル。日本選手歴代最多となった。五輪初出場の佐藤駿(22)=エームサービス・明大=がSP9位から逆転で銅メダルを獲得。18年平昌五輪の羽生結弦(金)、宇野昌磨(銀)、22年北京五輪の鍵山(銀)、宇野(銅)に続き、日本勢3大会連続の複数メダルとなった。
この日のための黒から上半身にかけて青のグラデーション、肩に金色の装飾が施された新衣装で登場。06年同じくイタリアで行われたトリノ五輪で荒川静香がSP3位から逆転で金メダルを獲得した「トゥーランドット」の荘厳な音楽とともに、フリーに挑んだ。
ショートプログラム(SP)は103・07点で2位発進。世界王者のマリニン(米国)が108・16点の首位発進で5・09点差で追った。
冒頭の4回サルコーでステップアウト、続く4回転フリップも転倒してしまった。それでも4回転トーループからの3連続ジャンプ、トリプルアクセル-ダブルアクセルのシークエンスを決めて立て直すと、後半の4回転トーループはこらえる形となり、その後2つのジャンプは決めたが、イナバウアー前のステップで躓く場面もあるなど、最後まで苦しい演技となった。演技を終えた瞬間は硬い表情。ぼう然とした表情でリンクサイドへと引きあげた。
その後、大波乱の展開で佐藤の銅メダルが決まると大喜びで、抱き締め盟友を称えた。
表彰式後は「率直にいうと悔しい思いはある。でも4回転フリップ含めて最後まで戦い抜けたことに悔いはないです」と受け止め、「父からは、『たとえ全部転んだとしても最後まで戦ってくれさえすればそれでいい』と。いいパフォーマンスしたい気持ちはありましたけど、構成をしっかり上げて挑戦することに意味がある。成功という形にはならなかったが、4回転フリップとして形を残せた。この銀メダルは素直に受け止めたい。欲をいえば降りたかった。でもまだまだ強くなれると実感できました」と、うなずいた。
逆転での金メダルを狙った。圧倒的な破壊力を持つマリニンのフリーだが「ショートの点数はイリア(マリニン)選手の場合は近くても遠くてもフリーで参考にならない。できることを最大限やる」と意に介さず、自身はフリーで封印してきた4回転フリップを投入し、勝負に出る覚悟を示していた。
前回の北京大会は銀メダル。今は日本のエースと呼ばれる。それでも「チャレンジャー精神でいることが一番。攻撃が最大の防御。攻める姿勢は一番大事」。周りを気にしていた昨季から、自分に全集中にシフトした今季。この日も魂のこもった演技を披露し観客を沸かせた。
◆鍵山優真(かぎやま・ゆうま)2003年5月5日生まれ。神奈川県出身。22年北京冬季五輪で個人、団体ともに銀メダル。世界選手権は21、22、24年が2位、25年は3位。今季はGPファイナル2位。コーチは五輪2度出場の父、正和氏と14年ソチ五輪女子銅メダルのカロリナ・コストナーさん(イタリア)。神奈川・星槎国際高横浜出、オリエンタルバイオ・中京大。160センチ。
