わずか1・89点差・・・有終銀メダルの坂本花織は悔し涙 金との明暗分けたミスに「完璧に決めたかった。今は相当悔しいので泣きたい」も「奇跡のような銅メダルから銀で悔しいと思えるぐらい成長したかな」
「ミラノ・コルティナ五輪・フィギュアスケート女子・フリー」(19日、ミラノ・アイススケートアリーナ)
22年北京五輪銅メダルSP2位だった坂本花織(25)=シスメックス=完璧な演技とはいかなかったが、フリー147・67点、合計224・90点をマークし、銀メダルを獲得した。演技後は涙がこぼれ、北京を上回る銀メダルが決まると超手で顔を覆って号泣した。金メダルのリュウ(米国)とはわずか1・89点差だった。
涙が止まらなかった坂本。明暗を分けたのは後半の連続3回転だった。3回転フリップが単発となってしまい、前半に単発の3回転フリップを跳んでいたため、リピートで基礎点も減点。「あの~う~ん、なんか、力が最後まで100%出し切れなかったのがすごく悔しい。これだけ悔しい思いをしても銀メダルをとれたこと。いままでの頑張りが実ったのかな。まあ正直、ここで完璧に決めたかった。出来なかった分が優勝を逃した点数分。苦しくて涙がでました。今は相当悔しいので泣きたい」。最後のジャンプである3回転ループを連続ジャンプにする選択肢もあったが、回避。「考えたんですけど、これ以上マイナスはつけられないし、あまりループ-トーはやったことなかったので」と、振り返った。
それでも北京超えの銀メダル。「前は本当に奇跡のような銅メダルから銀で悔しいと思えるぐらい成長したのかな。この4年間頑張ってきてよかった。団体戦からすごく充実した五輪期間を過ごせた。いろんなカテゴリーから力をもらった。やりがいしかない五輪でした。目標にしていた団体、個人とも銀以上はなんとかぎりぎりできた。そこは自分を褒めたい」と語った。
直前に全米女王リュウが完璧な演技で会場が熱狂。重圧のかかる雰囲気の中でフリー「愛の賛歌」。中野コーチと固く手を握り合って、銀盤の中央に向かった。14年ソチ五輪での鈴木明子が演じた姿をみて、自身の引退シーズンに使うことを決めていた思い入れのあるプログラムで夢舞台最後の4分間に挑んだ。
冒頭のダブルアクセルを坂本らしく雄大に決めきると、続く3回転フリップ、3回転ルッツ-2回転トーループも成功。後半も3回転サルコーを決めたが、3回転フリップが単発に、それでもダブルアクセルからの3連続ジャンプを決めて立て直し、最後の3回転ループも軽やかに決めて、演技を締めくくった。演技後は複雑な表情を浮かべながらも、自分を納得させるようにうなずいたが、中野コーチに抱き締められて涙した。銀メダルが決まると、再び涙がこぼれ、両手で顔を覆って泣き続けた。
