【野球】打率ベスト10入り選手のいない巨人がなぜ首位なのか 元戦略コーチが語る

 プロ野球はシーズン折り返しを迎え、セ・リーグは巨人が首位をひた走る。2位・DeNAと大きく差を広げているが、七不思議は投打ともに戦力がそろい万全な結果を残しているという訳ではないということだ。先発陣では菅野、戸郷以外でなかなか勝ち星がつかず3番手以降に苦しむ。一方で、野手陣も打率ベスト10入りしている選手は一人もいない。それでいて、首位安泰でいられる秘けつはなぜなのか。原監督のもとで1軍戦略コーチを務めた橋上秀樹氏(現BCリーグ・新潟総合コーチ)に聞いて見た。

 橋上氏は「戦力もありますが、ほかのセ・リーグの5監督との力量が明らかに違う。勝負どころを感じる嗅覚、戦略といい、勝つ確率の高い戦術を練っている」と監督力の差もあると断言した。

 そんな一コマが26日のヤクルト戦(神宮球場)で垣間見えたという。1点を追う六回無死一塁。代走に足のスペシャリスト増田大を起用。すぐさま、二盗を決めこの回3得点を奪い逆転につなげた。試合後「戦略的なことだから、察してください」と原監督は多くを語らずも橋上氏は「あのタイミングで投入できない。相手のブルペン陣と比較して、勝負にでたかもしれない」と説明する。

 原監督は昨年から3度目の巨人の指揮を執る。第2期の12年からコーチ業を務めた橋上氏は「長い経験の中で失敗もあり、監督としての経験値にしている。経験値が試合の流れを読むことにたけている」という。

 このまま巨人が突っ走り独走Vを飾るのか。橋上氏は「DeNAが戦力はあるので、可能性はあるのでは」と強力な打線が機能すれば、食い込む余地はあるという。1日からは東京ドームで3連戦。DeNAがセ・リーグの火を消さない意地を見せるか。さらにゲーム差が開く結果となるか。注目となる大きな戦いとなりそうだ。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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