【野球】阪神いよいよ過密日程の9月、育成左腕2人は“救世主”になるか

 9月に入ると、阪神は1日から13連戦が始まり30日間で27試合を戦う超過密日程となる。投手陣はこれまで以上に負担がかかり2軍からの“救世主”が必要になるだろう。そんな中、育成左腕2人が支配下登録に向けて猛アピールを続けている。

 1人目は横山雄哉投手(26)。14年度のドラフト1位で1軍でも通算3勝を挙げるなど将来が期待された左腕だ。ただ、18年のシーズン途中に左肩クリーニング手術を受け、同年はリハビリに専念。そのオフに育成選手としての契約となった。

 それでも、今春キャンプでは球団史上初となる育成選手で1軍スタート。ファームでも10試合に登板し防御率2・40と安定した成績を収め、先発した5試合では5回無失点の好投が2試合あった。

 8月27日・ソフトバンク戦では直球、変化球とも低めに集め打たせて取る投球が光った。ただ、五回に鋭いライナーが左肩へ直撃し4回2/3を1安打1失点で降板。幸い大事には至らず「正直もっと投げたかった」と悔しさをあらわにした。

 27日の投球で相手を翻弄(ほんろう)したのはカーブ。「ゾーンに結構いった」と手応えを口にし、「握りを変えていろいろ試してやった」と試行錯誤していることを明かした。

 初めて横山を取材したときに印象に残っている言葉がある。「1軍では通用しない」という一言だ。支配下復帰はあくまでも通過点。その先にある1軍の舞台を見据え「そのレベルで考えていかないと」と力を込める。

 そしてもう1人。初の支配下登録を目指す石井将希投手(25)だ。昨季はファームでリーグトップの48試合に登板。今季も14試合に登板し防御率1・32と好成績を残している。

 29日・オリックス戦も無失点に抑えこれで8試合連続無失点。今季、好調の要因について「去年、48試合投げさせてもらってある程度、自信もついて思い切っていけるようになった」と分析した。

 それでも「支配下で使ってもらうっていうのにはまだまだかな」と課題はもちろんある。その一つに「三振を取って自分で楽にできるようなピッチングをできるように」と相手を支配する投球が理想と明かした。

 石井も横山と同じく「内容もこだわっていくのが目標」とファームでの好投は通過点。1軍での登板を見据え、結果より内容にこだわり支配下登録を目指している。

 平田2軍監督は2人について「必死さが伝わる」と評価。その必死さというのはまだ新人記者の私でも感じるものがある。今は3桁の背番号-。それでも必ず2桁を背負い、1軍の舞台で大輪の花を咲かせる。(デイリースポーツ・今西大翔)

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