【野球】DeNA投手陣にウエートトレ浸透中 京山、阪口らの球速アップ

 エース候補たちのさらなる飛躍が楽しみだ。DeNA・京山将弥投手(22)が今季進化を示した。地道なウエートトレーニングによって球速が向上。さらに阪口、中川、育成の宮城らの球速もアップしており、左腕組に負けじと若手右腕も先発ローテーションの座を狙う。

 高卒2年目の2018年に6勝を挙げた京山は昨季、0勝6敗という屈辱を味わった。今季初登板は9月6日の広島戦(マツダ)。2年ぶりの白星を手にしたものの5回5失点という結果。右腕は「思うように投げられたボールもありましたが、勝負どころで甘くなってしまいました」と振り返った。

 だが内容に目を向ければ昨季とは明らかに違っていた。最速は151キロをマーク。150キロに迫る直球をばんばん投げ込み、キレ味鋭いスライダーを右打者の外角に決めた。ラミレス監督は「内容はよかった。スピードがかなり出ていた」と評価。10月23日・広島戦(横浜)では6回2安打無失点で、来季への期待感を漂わせた。

 京山はウエートトレーニングなどで昨季と比べて平均球速が3キロ上がったという。質が高いことが前提で、球は速ければ速いほど打者にとって脅威となる。若手のトレーニングを指導するDeNAの木戸ATは京山、中川、阪口、宮城の球速がアップしてきているとし、「国吉もあれだけウエートをして、球速が上がっている。うちのいい文化となっていけば」とウエートの重要性がチームに浸透していくことを期待した。

 今季も中継ぎとして42試合に登板し、チームを支えた国吉はウエートトレーニングに高い意識を持って取り組み、昨年4月には自己最速を更新する161キロをマークした。

 投手はウエートをしない方がいいという考えは昔からあるものの、木戸ATは「ピッチャーがウエートしない方がいいと考えたことはないです。ウエートで出力が上がることで、ケガのリスクは高まるかもしれないですが、ウェルネスなどそこにプラスアルファすることで防止することができる」と考えを示した。

 ウェルネスとは、「睡眠がどれだけ取れているか。今日の体の張りはどうか。ピッチングをした後、体の反応はどうか。そういったものを見て、重量の調整をする」ことを指し、やみくもに鍛えさすのではなく、常に故障のリスクに気を配りトレーニングメニューを組んでいる。

 先日の日本シリーズで登板したソフトバンク投手陣を見ても、威力ある直球を持っている投手を打つことは難しい。DeNAはここ数年、左腕の活躍が目立っているが、京山を筆頭に右腕にも楽しみな存在がそろっている。力のあるストレートを主体とした本格派の台頭に期待がかかる。(デイリースポーツ・山本航己)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス