【野球】先発不足に困らない層の厚さ、盤石なリリーバーが首位を走る虎を支える

 25日から交流戦がスタートする。阪神はその交流戦前に42試合を戦い、28勝12敗2分けで勝率7割と圧倒的な強さを見せてきた。チーム防御率は中日に次ぐ2位。3・18と好成績を残している。

 先発投手陣の安定感も際立つが、開幕投手を務めた藤浪や5勝でチームの勝ち頭のガンケルが不振や故障により、ファームで再調整する事態となった。

 それでも簡単に転ばないのが今の阪神の強み。藤浪の代役として4月29日・中日戦(バンテリン)で移籍後初先発したチェン(前ロッテ)が初白星をマーク。ガンケルが抹消された後に昇格してきた昨季の韓国リーグ20勝投手・アルカンタラ(前韓国・KT)も5月16日・巨人戦(東京ドーム)でデビューし、こちらも初勝利をつかんだ。

 先発陣の層の厚さを感じさせるが、若手の台頭も目覚ましい。ローテーションの谷間として空いていた5月19日・ヤクルト戦(甲子園)では高卒2年目右腕・西純がデビュー。18年夏は創志学園の2年生エースとして聖地を沸かせた右腕が、球団史上初の5回無安打無失点でプロ1勝目を挙げ、これからの期待感を強くさせるような投球を展開していた。

 先発投手に白星がついた試合は28試合中22試合。残りの6試合が救援投手に白星がついたものだ。しかし、先発投手の完投数は西勇とドラフト2位・伊藤将の1回ずつのみ。勝ちパターンの投手の働きも非常に大きいことが分かる。

 八回の男としてマウンドに上がる岩崎は22試合に登板し、防御率は1・33。クローザーを務めるスアレスは21試合に登板し、防御率0・43とさらに驚異的な数字を残しており、16日・巨人戦(東京ドーム)では球団最速タイの162キロを計測した。両腕のフル回転が現在の阪神の躍進を支えていると言っても過言ではない。

 劣勢な展開でマウンドに上がった投手陣が打ち込まれるケースが続いているだけに、昇格したばかりの2年目左腕・及川や斎藤、開幕1軍で迎えた同8位・石井大(四国ILp・高知)の交流戦登板も注目ポイントだ。さらに、ロングリリーフや勝ち継投でも力投を見せている馬場の奮闘ぶりも今後のカギを握りそうだ。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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