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【ゴルフ】44歳大山志保のガッツポーズに力をもらった 次は不動裕理の本気が見たい

 先週末は44歳大山志保のプレーにドキドキワクワクさせられた。国内メジャー大会、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(9~12日、茨城・静ヒルズCC)で、東京五輪銀メダリストの22歳稲見萌寧、ツアー初優勝を目指す新世紀世代の19歳西郷真央と最終日最終組で優勝を争った。

 同大会は残念ながら無観客開催だったが、私は久々に生で見た大山のガッツポーズに力をもらった。稲見も優勝会見の中で「大山志保さんは、見ていて人を楽しませられるプレーができる選手。私もギャラリーとして見ていたいくらい。志保さんのガッツポーズを見られて良かった」と振り返っていた。

 日々のコメントでも楽しませてくれた。初日は69で4位発進。2日目も69をマークし、優勝が狙える2位で予選ラウンドを通過すると「この大会は公式戦で取りたいですけど、夢のまた夢です。私の中では夢の話だから全く考えていないです」と大山らしさが伝わるコメントが出てきた。

 3日目も67で2位をキープし、最終日最終組でのラウンドが決まった。「夢から覚めましたか?」と問われると「この位置にいるのが信じられないです。若い選手と一緒にプレーできて最高です」とおなじみの宮崎地方のイントネーションで正直に答えていた。

 昨年12月に首、今年1月に入って左鎖骨、3月には右足首と度重なる故障や体調不良に悩まされてきた。左鎖骨痛では左腕に力が入らず、クラブを振れないどころか、茶わんさえ持てない時期があったという。

 今年は5月下旬からようやく試合に出場できるようになった。なかなか思うような結果を残せなかったが、前週発奮できた理由の一つに先輩プロたちの姿を挙げる。歴代優勝者の出場資格で原田香里、福嶋晃子、永久シード権を所持する不動裕理が出場。今年3月までJLPGA副会長を務めていた原田は10年ぶりツアー参戦だった。ほかに鬼沢信子も予選会を突破して出場していた。

 「自分が元気をもらえたのは、すごい先輩方がプレーして、私もまだまだ頑張れるという気持ちにさせてくださったのが一番大きかった。昔、一緒に戦ったり、頑張ったりしていた先輩たちが目の前にいるとすごくうれしいです」と、大山は何度も感謝の言葉を口にしていた。

 最終日も69とスコアを伸ばしたが、64で回った稲見には届かなかった。「うれしい気持ちと悔しい気持ちが半分半分です」とすがすがしい表情で答えていたのが印象的だった。そして「稲見さん、西郷さんと回らせてもらって、2人ともショットもパットもすばらしく、稲見さんは本当に隙がなかったです」と心から後輩たちのプレーを称賛していたのも大山らしかった。

 一方で元来の負けじ魂にも火が付いたようだ。「プロである限りは優勝を目指してやっていきたい。稲見さんが本当にいいプレーをしていて、刺激をたくさん受けたので、これからまだまだ自分も成長していけると思っています」。今季自己最高の3位に終わり、ようやく優勝の2文字を口にした。

 大山の言葉を機に各先輩選手の生まれ年を改めて確認した。原田が1966年、鬼沢は69年、福嶋で73年だった。不動は76年生まれで大山のわずか1学年上なのだ。20年との統合シーズンで試合数が異なり、単純比較はできないが、稲見が今季8勝、今年だけでも7勝挙げており、03年に不動が記録した年間最多10勝に迫っている。

 大山の完全復活の兆しを見て次に思ったのが、同門の先輩でもある不動の本気を見たいというものだ。観戦歴、応援歴が長いファンの中にはそういう期待を抱く者も少なくないと思われる。大山と稲見の最終日最終組も夢のような組み合わせだった。ここに不動が加わるようなことがあれば、まさに「夢の直接対決」という表現も決して大げさではない。

 「同世代の人に勇気を与えられればいいですね」と言っていた大山は今週17日開幕の住友生命レディース東海クラシック(愛知・新南愛知CC)にも元気に出場する。16年から出場試合数を減らしている不動だが、ツアー通算50勝の永久シード選手と次々と台頭してくる二十歳前後の若手との優勝争いを見てみたい。(デイリースポーツ・斉藤章平)

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