【野球】阪神ドラフト7位・中川勇斗捕手の引きつけられるフレーミング技術

 11日のプロ野球ドラフト会議で阪神から7位で指名された中川勇斗捕手(17)=京都国際。強肩や今夏の甲子園で2本塁打をマークしたパンチ力のある打撃も魅力だが、取材をする中でより引きつけられたのがフレーミングの技術だ。

 フレーミングとは、ストライクかボールの際どいコースの球に対して、球審がストライクと判定する確率を高くする捕球技術。中川の華麗なフレーミングに目を奪われたのは、今春の近畿大会・智弁学園戦の時だった。五回2死無塁、右打者の内角一杯の直球を左外から回り込むような動作で捕球し、見逃し三振を奪った。投球を吸い込むかのような、見事なキャッチング。小学5年から捕手を始め「(キャッチングは)昔から得意」という。

 中日の木下拓哉捕手を参考にしているという中川。「(投球の)軌道に合わせるようにしています」と体を先回りさせて、際どいコースを捕球する。肘が伸びにくく、ミットを止めづらい右打者の内角の球は「(ミットを)押し出す感じで」と、球の威力に負けずにミットを止めるコツをつかんでいる。

 さらには球審のクセも把握し、フレーミングに生かす。「(球審のクセは)わかります。どの捕り方をしたらどの判定になるかとか。そういう所を突いていける」と試合の中でクセを察知し、捕球動作に変化を加えるという。

 「三振とかも、フレーミングで取れると気持ちいいですね」と笑顔で口にしていた。阪神には矢野監督、梅野隆太郎捕手、フレーミングに定評がある坂本誠志郎捕手など目指すべき手本は多い。指名直後、中川は「レベルアップして、梅野さんに追いつき追い越したい」と決意。次は虎の正捕手となった中川のフレーミングを堪能したい。(デイリースポーツ・北村孝紀)

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