【野球】鳴尾浜から昇格を狙う変則投手2人 勝負の後半戦で力になるか

ウエスタン・オリックス戦で力投を見せる岩田=20日
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 開幕9連敗というまさかのスタートを切った阪神だが、前半戦94試合を戦い、46勝46敗、2分け。借金を完済し、勝率5割に戻すことができた。チームの防御率は2・57。リーグ唯一の防御率2点台で、セ・リーグ平均の3・42という数字から見ても安定感が際立っている。

 現在は青柳、伊藤将、西勇らローテ陣が先発投手としての役割を果たす試合が多く、中継ぎ陣でも8回に湯浅、9回に岩崎と必勝パターンの継投があり、他にも浜地やアルカンタラ、加治屋、渡辺、石井、ケラーなど投手陣も大差、僅差に問わず“奮投”が続いている。

 勝負の後半戦。8月は大型連戦こそは組まれていないが、6連戦が続いていくだけに、ブルペン陣の疲労もたまりやすくなる。そんな時に、ファームに候補となり得る投手が出てくるか。注目の2選手を紹介したい。

 一人は先日、支配下登録されたばかりの左腕・岩田だ。今年の春季キャンプでは藤川SAも「おもしろい存在」と目を光らせた逸材。変則の横手投げからインステップで繰り出される直球やスライダーが武器。本人は「(左打者の)インコースも使えるようになって投球の幅が広がった」と内角を突く投球スタイルに自信を見せた。

 ウエスタンでは30試合に登板し、2勝1敗、防御率2・08。10試合連続無失点と力を発揮しており、飛躍への期待も高まるばかりだ。1軍には同じサイドスロー左腕の渡辺がおり、矢野監督も「もっとこないとね、ナベ(渡辺)を超えられることはない。まだまだ来いという感じで思っているけど」と今後の成長に期待を寄せる。

 二人目はドラフト5位の岡留(亜大)だ。沈み込んでサイドハンド気味から投げる投手で、大学時代の恩師、生田監督も「毎日、投げても痛いともかゆいとも言わなかった」と太鼓判を押すタフネス右腕。ウエスタンでは25試合に登板し、0勝1敗、防御率2・22。中継ぎ投手として研さんを積んでいる。

 交流戦期間はプロ初昇格も経験したが、登板機会は与えられず。ただ、フレッシュオールスターにも出場し、1回無安打無失点。直球やツーシーム、カットボールを投じ、わずか5球で三者凡退に抑えていた。

 岡留は「後半戦、1軍でしっかりプレーできるように自分の役割を全うしていきたいと思います」と気合十分だ。ウエスタンでも着実に結果を残している岩田、岡留の両投手が1軍デビューする日が待ち遠しい。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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