【野球】オリックスから巨人移籍の近藤大亮 「革命軍」阿部翔太との絆は永遠 古巣と日本シリーズ目指す
オリックスから巨人への金銭トレードが8日に発表された近藤大亮投手(32)が9日、大阪市内の球団施設で取材に応じ、オリックスへの感謝と愛着を語った。今季は12試合の登板にとどまり0勝1敗、防御率5・11。新天地で復活を目指す。
2015年度ドラフト2位で8年間在籍。「いろんな経験をさせてもらい、感謝しかない。オリックスにいられたことはすごく幸せでしたし、大好きな球団。いずれ何かしらで戻って来たい」と思い入れは深い。
明るく、闘志を前面に出す性格でチームを引っ張る兄貴分。近藤を慕う多くの選手の中でも、特にかわいがってきたのが阿部翔太投手(31)だ。チーム内で「革命軍」を名乗る2人はブルペンで同じ時間を過ごすことが多く、阿部-近藤、近藤-阿部のリレーで何度もチームのピンチを乗り越えた。近藤は「彼(阿部)はチームの顔というか元気印なんで、盛り上げてくれると思う」と思いを託す。また「同級生の杉本裕太郎とか山田修義とか、仲が良い選手の関係は切れない。野球が終わったとしても関係は続いていく」と絆の深さを強調した。
移籍決定後も近藤と一緒に練習している阿部は「僕が1年目にケガをしている時に大亮さんが声をかけてくれた。声をかけてくれなかったら今の自分はない。寂しいですけど、大亮さんにとってはチャンスだと思っているので、僕はうれしいですと伝えました」と感謝の言葉があふれた。
阿部は1年目の21年、右肩故障の影響もあり4~5月のわずか4試合登板と苦しんだ。近藤も20年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、育成契約となりリハビリに励んでいた時期。年齢が近く、大学から社会人を経てプロ入りという同じ境遇の阿部を気にかけ、トレーニング方法を教えたり同じトレーニング施設に通ったりと、故障からの復活を目指して貴重な時間を共有した。
左足首の手術で入院中の杉本も8日のインスタグラムで「親友が東京に転校になるので東京の人よろしくお願いします 寂しくなるけど」とエールを送った。惜しまれながらチームを去る近藤にとって、来季はオリックスとの日本シリーズ登板が目標だ。「それが皆さんに対する恩返しやと思うし、新たに巨人ファンの皆さんに認められるようにしていかないと」。1年後は「革命軍」相棒との投げ合いでファンを沸かせていることだろう。(デイリースポーツ・中野裕美子)