日本新!9秒台!でも穏やか 人柄が見えた山県亮太の笑顔
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6日の陸上・布施スプリントで、9秒95の男子100メートル日本新記録をたたき出した山県亮太。歴史的瞬間を迎えた現場で印象的だったのは、無観客開催ながら関係者らのボルテージが最高潮となる中でも、感情を爆発させることなく絶やさなかった、山県の穏やかな笑顔だ。
決勝のレースで偉業を成し遂げた直後、共に戦ったランナーたちが駆け寄る。東京五輪の出場枠を争うライバルも、この時ばかりは前人未到の記録を祝福。いかに山県が後輩らに慕われているかを見ることができた。
大記録を表示した時計の前での記念撮影。歴史的ショットを収めようと、当人以上に興奮した多くのカメラマンがさまざまなポーズを要求するが、ひとりひとり丁寧に応対。予選、決勝の2レースを力走し疲弊しているはずだが、最後まで変わらぬ笑顔を振りまいてくれた。
本当の勝負はこれからだ。6月末に大阪で開催される日本選手権。そこでついに五輪の舞台に立つランナーが決まる。その瞬間、山県はどのような表情をしているのか、楽しみに待ちたいと思う。(デイリースポーツ・高部洋祐)