医者の養生-心身ともに健康でいるために【食事編】 バランスよく多種類をよく噛んで!順番も大切
医者の不養生と言う言葉がありますが現時点では私には当てはまらないようです。外科医として25年間、開業医として6年間働いてきましたが、病気で休んだ事は1度もありません。これは幸運以外の何物でもないと日々感謝していますが、心身ともに健康でいるために留意していることがあります。
それは食事、運動、睡眠ですが、今回は食事についてお話したいと思います。バランスよく多種類の料理をよく噛んで食べ、塩分を控えるようにしています。よく噛むことにより効率よく栄養摂取ができ、また頭の血流が良くなり脳細胞が活性化されます。塩分の過剰摂取は高血圧、心臓病、腎臓病、胃がんなどの原因となります。
食事をとる順番にも気をつかっています。まずサラダや前菜を取り、タンパク質を取った後に、お米やパスタ、デザートなどの糖質を少量取るようにしています。空腹時にいきなり糖質を取る事による急激な高血糖が一番体に悪く、肥満や糖尿病、その他様々な病気の原因になります。
美味しい食事には美味しいお酒がつきもので酒は百薬の長と言われますが、アルコールが健康に悪いのは周知の事実です。カナダ政府は、少量であってもアルコールは健康を害するとしてビールやワインなどを週に1、2杯に抑えるように推奨しています。だからといって私はアルコールを飲まないわけではなく、おいしい食事があればそれに合うあらゆるアルコールを飲みます。私はアルコールに弱いので、一緒にお水などを飲みアルコール濃度をうすめて酔わないように努めています。
健康オタクのようですが、健康はあくまでも快適で充実した生活を送るための必須条件であって目的ではないと考えています。
◆西岡清訓(にしおか・きよのり)兵庫県尼崎市の「にしおか内科クリニック」院長。呼吸器、消化器疾患を中心に一般内科診療などを行っている。