【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】自慢話をしてくる昔からの友人もう断捨離したい
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。
【相談】 十代のころからの友人(男)のことです。アラフィフです。年に1、2度当時からの仲間数人で集まるのですが、いつも自慢話をしてくるヤツが1人います。スケールが大きいことならともかく、正直しょぼいのです。会社がどこにあるとか。渋谷や銀座の一等地にあるならまだしも、大阪の駅前とはいえ古い雑居ビルの一角にあり、なぜそんなことを自慢げにいうのか皆目理解できません。マウントも取ってきます。私が「ギターを買った」というと「オレは6本持ってる」と。関係を切ろうかと思うと同時に、友人の年のとり方に悲しくもあります。西村さんは人間関係の断捨離をどのようにされていますか。
【回答】 ご相談ありがとうございます。自慢話やマウントを取ってくる人、どんな年代にも一定数いますし、それが十代の頃からの友人となれば余計に距離の取り方が難しいですよね。若い頃はくだらない話で笑い合っていたのに、大人になるにつれて価値観がズレていく。寂しさもあれば虚しさもある。自然な感情だと思います。
私は会社経営をしていて、さまざまな人と出会います。そのなかには、付き合い続けることで自分にプラスを与えてくれる人もいれば、逆にエネルギーを奪っていくような人もいます。だからこそ、「人間関係のメンテナンス」は年齢を重ねるほど必要になると思っています。
私自身、昔からの友人でも「もう無理だな」と思えば距離を取ることはあります。それは冷たい行動ではなく、自分の大切な時間と心を守るための選択です。人生の後半に差し掛かって、無理に“義理”や“過去”に縛られすぎると、今の自分が本当に必要としているものが見えなくなる。誰かと会うたびにモヤモヤするなら、それはもう“関係を見直すサイン”なんだと私は考えます。
とはいえ、即座にバッサリ切るのではなく、「会う頻度を減らす」「連絡を返すタイミングをゆっくりにする」など少しずつフェードアウトするような方法をとることも多いです。感情に任せて関係を断ち切るのではなく、じわじわと距離を取る。そのうち、相手もなんとなく察して自然と会わなくなっていく。そういった“時間に委ねる断捨離”も、大人の対応として有効だと思います。
ただ一方で、なぜその友人がそういった態度になったのかを想像してみることも、時には大切です。過剰な自慢やマウントの裏には、不安や自信のなさが隠れていることが多い。年齢を重ねても「認められたい」「すごいと思われたい」という思いが言動に出てしまう。寂しさの裏返しかもしれません。
それを理解したうえで、それでも会いたいか。関係を続けたいか。それがあなた自身の本音かどうか。それを一度、冷静に見つめ直してみてください。大人になった今、付き合う人は“過去の共通点”ではなく、“今の自分にとって心地よいかどうか”で選んでいいと私は思っています。ご自身の時間と感情をもっと大切にしてください。それが、より良い人間関係を築いていく第一歩になるはずです。
◆西村誠司(にしむら・せいじ)1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万3000人。





