【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】「学生のうちにこれは読んどけ!」という本は

 にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。

 【相談】 大学生です。せっかくの夏休みなので普段は読めない分厚い本を読んでみたいと思っています。今はドストエフスキーの「罪と罰」を読んでいます。西村さん、「学生のうちにこれは読んどけ!」という本を3冊挙げてください!5冊でも10冊でもうれしいです。

 【回答】 ご相談ありがとうございます。夏休みに「分厚い本を読んでみたい」と思えるその感性、非常にすばらしいです。大学時代というのは、知識を身につける以上に、「ものの見方」や「人生の土台」をつくる時期です。今このタイミングで読んだ本は、何十年後にあなたの判断や価値観に影響を与える可能性があります。

 まず1冊目にお勧めしたいのが、ジェフリー・アーチャーの『ケインとアベル』です。これは、私が21歳のときに出会い、起業家として生きるきっかけをくれた一冊でもあります。異なる背景を持つ二人の男が、野心と信念を武器に、ビジネスの世界を駆け上がっていく。人生の成功とは何か、努力とは何か、そして競争とは何か。単なる物語を超えて、多くの問いを読者に投げかけてくる作品です。私はこの本を読んで、「人生は自分の手で切り拓ける」と強く思いました。

 2冊目にお勧めしたいのが、デール・カーネギーの『人を動かす』です。これは1936年に出版されたにも関わらず、今も世界中で読み継がれている「対人関係の基本書」です。人間関係で悩まない人はいません。そして社会に出れば、人とどう関わるかがすべてのベースになります。この本では、「人に好かれる方法」「説得の仕方」「信頼を築く原則」が、実例を交えてわかりやすく示されています。就職活動にも、将来のマネジメントにも必ず活きてきます。

 そして3冊目に推薦したいのが、スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』です。これは単なる自己啓発書ではありません。自分の中に軸を持ち、他人や社会とどう関わるかを学ぶ“人生の取扱説明書”のような本です。とくに若いうちに読んでおくことで、今後ぶつかるであろう壁や迷いに対する「心の準備」ができるようになります。私はいま、社員教育や組織づくりにもこの考え方を活かしています。

 分厚い本というのは、「読む時間そのものが自分への投資」になります。読み進めながら、自分の中で何が引っかかるのか、何が刺さるのか。それを意識するだけで、読書の質は大きく変わってきます。

 これからの長い夏、ぜひその時間を“自分の土台づくり”に使ってください。あなたの人生に深く残る本に出会えることを、心から願っています。

 ◇西村 誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万3000人。

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