【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】就活に備えて夜職で年上男性に慣れるのもアリ?
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。
【相談】 大学2年女子です。まわりはもう就活に備えています。面接の練習をしている人もいます。私に面接官の役をやってと言われてそんなことできないと断ってます。私はすごく面接が苦手です。年上の男の人に何か難しいこと聞かれてちゃんと答える自信がありません。ちょっとした夜職をやって年上男性に慣れるのもアリかと友達と話したりしますが、それは軽薄な考えでしょうか?面接では学生のどういったところを見ているのでしょうか?大切なこととかダメなこととか教えてください。
【回答】 面接が苦手、特に年上の男性に質問されるのが怖いという感覚、正直な気持ちだと思います。あなたのように、自分の弱さや不安をきちんと言語化できるということ自体、とても大切な強みです。誰もが「就活は準備だ」と言いながら、内心は不安や自信のなさを抱えています。あなたが特別なわけではありません。
「夜職で年上の男性に慣れるのもアリかもしれない」という発想が出るのも、現実的な視点ではあると思います。ただ、それが“就職の準備”として本質的かといえば、私は違うと感じます。社会に出たとき、必要になるのは「年上男性に慣れること」ではなく、「自分の考えを、相手に伝える力」です。どれだけ人に気に入られるかではなく、どれだけ自分に軸があるかを見られるのが面接です。
では、面接官が学生のどんなところを見ているかというと、それは「この人と一緒に働きたいか」という一点に尽きます。答えが正しいかどうかではなく、会話が通じるか、相手に対して誠実か、そして何より「自分の言葉で話せているか」を見ています。だからこそ、取り繕わない姿勢が大切です。面接官は“完璧な学生”を求めているわけではありません。“自分なりに考えた答えを持っている人”を求めているんです。
面接が苦手だと感じるのであれば、まずは言葉にする訓練を少しずつ積んでいくといいと思います。最初は紙に書くでも構いません。「自分はどういう時に楽しいと感じるのか」「これまで頑張ったことは何か」「失敗してどう立ち直ったか」など、テーマを絞って言葉にしてみると、自分の考えの“芯”が少しずつ見えてきます。
また、年上の人とのコミュニケーションに苦手意識があるなら、いきなり克服しようとせず、「敬意を持って正直に話す」という最低限の姿勢だけ意識してください。敬語が完璧でなくてもいい。笑顔がぎこちなくてもいい。相手に対して「ちゃんと向き合おうとしている」ことが伝われば、それは立派な評価ポイントになります。
そしてもうひとつ。「できないから選択肢から逃げる」のではなく、「できないからこそ小さく挑戦していく」ことが大事です。最初から自信のある人なんていません。今、不安を感じているあなたも大丈夫です。面接で問われるのは、完璧さではなく、誠実さと姿勢です。そして、自分の人生に責任を持とうとする覚悟です。それは、今こうして相談してくれたあなたの中に、すでに存在しています。
焦らず、ひとつずつ整えていきましょう。応援しています。あなたには、伝えられる言葉が必ずあります。
◇西村 誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万3000人。





