37歳の田中教仁 日本人世界戦勝ちなしのタイで2度目の世界挑戦

 「ボクシング・WBC世界ミニマム級タイトルマッチ」(31日、ナコーンラーチャシーマ)

 三迫ジムが16日、オンライン上で会見を開き、WBC世界ミニマム級14位の田中教仁(37)=三迫=が31日にタイのナコーンラーチャシーマで同級王者のパンヤ・プラダブスリ(31)=タイ=に挑戦すると発表した。

 田中は20年3月にタイでWBA同級王者ノックアウトCPフレッシュマート(タイ)に挑戦して判定で敗れて以来2度目の世界挑戦。「もう一度世界を決めていただいて、感謝しかありません。タイだからとか敵地だからとか、そういうことではなく、1人のチャンピオンに全力で勝ちにいきたい。人生かけて倒しにいきたい」と再び訪れたチャンスに意気込みを示した。

 昨年から話はあったもののコロナ禍の影響でなかなか実現せず、正式決定したのは約1週間前。それでも、「最終目標は消えるわけじゃない」と、数多い同門の有力選手らとともに練習を続けて備えていたという。現地入りは26日。残り2週間だが、すでに減量は残り2キロと順調だ。王者については「フィジカル系というよりテクニック系の選手。自分の思っているタイの選手のイメージとは違う感じはある」と評し、「日本にもテクニックのある選手がたくさんいるので、そういう選手とやりながら、倒す準備で練習はしている」と対策を話した。

 前回のタイでの試合は「海外の試合が初だったので、分からないことだらけ、不安ばかりたった」といい、「もう一回タイでチャレンジしたい気持ちが強くあった。(三迫貴志)会長にもう1回タイで挑戦させて欲しいと話しはしていた。本当に決めてくれるとは感謝しかない」と、経験を生かしてリベンジに燃える。タイの暑さ対策には、仕事である型枠解体業で着用している空調服を持ち込むという。

 勝てば長谷川穂積の35歳9カ月を上回る日本最年長の37歳6カ月での世界王座奪取、タイでの世界戦は25敗1分の日本人で初勝利、三迫ジムでは82年7月に友利正がWBC世界ライトフライ級王座を失って以来40年ぶりの世界王座となる。多くの記録がかかる一戦への意識を「そこに関してはありますよね」と話しながらも、「最近の自分のメンタルとしては何十年の記録とか、そこじゃないんじゃないかなと思う。記録とかそう言うものよりも、パンヤ選手、チャンピオンに勝ってその先の話。とりあえず、ボクサーとして、男として、パンヤ選手を倒しにいく。それだけです」と勝利だけを考えている。

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