井上尚弥PFP1位返り咲き 最高権威「リング誌」が詳細説明 10人中8人支持 当初クロフォード優位も4年8戦8KOに「心変わり」

 ボクシングの4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31)=大橋=が、米国の権威ある専門誌「ザ・リング」が9日(日本時間10日)に発表した全階級を通じたランキング「パウンド・フォー・パウンド」(PFP)で、約2年ぶりに1位に返り咲いた。6日の東京ドーム興行で、“悪童”ルイス・ネリ(29)=メキシコ=と対戦し、1回にキャリア初のダウンを喫しながら、6回TKOに沈めて防衛に成功。このインパクトで再び「最強ボクサー」の座についた。

 リング誌は選考の詳細を記事にし掲載。選考委員10人のうち、8人が井上に投票。2人が現3団体統一世界ウエルター級王者のテレンス・クロフォードに投票したという。

 会合の当初は1位クロフォード、2位井上の順位が変わらない流れだったが、井上戦を多く取材してきたトム・グレイ氏が「井上に投票する。クロフォードと(3位の)ウシクはこの4年で4勝0敗で、井上は8勝0敗(8KO)。リングの実績という点では彼らに匹敵する以上のものがある。ネリ戦の勝利は彼のトップ3に入る最高のパフォーマンスの1つ。SNSでは井上のダウンへの声もあるが、ボクシングにダウンはつきもの。重要なのはどう対応するか。井上はこれ以上ない対応力だった」と、称賛した。この提案が他の委員の「心変わりを引き起こした」という。

 井上は2022年6月10日発表のPFPで、3団体統一世界ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(37)=ウクライナ=を抜いて日本人で初めて1位にランクされたが、同8月には2位に後退していた。

 返り咲きを受けて井上は所属する大橋ジムを通じてコメントした。

 「ルイス・ネリとの防衛戦で、約2年ぶりに権威あるリング誌のPFP1位に返り咲くことができました」と報告し、「これもいつも応援してくださる皆さんのおかげです」と感謝。「東京ドームでの戦いを経て、今後のキャリアを加速させて行くので、また応援よろしくお願いします」と決意を新たにした。

 また、WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(26)=M・T=は、初めてランクインした先月に続いて、10位にランクされている。

 1位から10位のランキングは次の通り。

 (1)井上尚弥(大橋)

 (2)テレンス・クロフォード(米国)

 (3)オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)

 (4)カネロ・アルバレス(メキシコ)

 (5)アルトゥール・ベテルビエフ(ロシア)

 (6)ドミトリー・ビボル(ロシア)

 (7)エロール・スペンス・ジュニア(米国)

 (8)ガーボンタ・デービス(米国)

 (9)ジェシー・ロドリゲス(米国)

 (10)中谷潤人(M・T)

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