田中恒成 体重超過の挑戦者に会って話したと明かす「どうとらえるかは僕たち次第」中止への陳謝も

 リング上で声援に応える田中恒成(撮影・堀内翔)
 リング上で挨拶をする田中恒成(撮影・堀内翔)
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 挑戦者ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)の体重超過により、初防衛戦が中止になったWBO世界スーパーフライ級王者・田中恒成(畑中)が20日、試合が行われるはずだった両国国技館のリング上でスピーチした。

 笑顔で拳を突き上げながらリングインした田中は、マイクを持って札止めの客席を見渡すと「この試合を期待して待ってくれた皆さんには本当に申し訳ないですが、温かく迎えてくれて本当にありがとうございます。そして本当にすいませんでした」と、自らの責任ではないにもかかわらず陳謝した。

 そして「今の自分の気持ちと今回の経緯を僕の口から話そうと思ってここに来ました」として、前日計量の経緯を説明。「なんだかんだ世界戦が行われてしまう、甘い、ナメられるというのをなくすために話し合って今回この決断に至りました」と話すと、大きな拍手が起きた。

 田中はジョナタンとこの日の日中に会ったことを明かし、ジョナタンからの「偉大なチャンピオンと試合して世界王者になるのが夢だったが、その舞台にも立つことができずに、田中選手にも期待してくれたファンの皆さんにも関係者の皆さんにも大変申し訳ない。私は3歳の子供の父親でもありますが、子供に対しても皆さんにたいしてもとても恥ずべき行動をしてしまいました」という言葉を伝えた。

 そして「ジョナタンのことをどうとらえるのは僕たち次第。今後の話もします」と前置きして「スーパーフライ級、世界的にも評価の高い選手がそろっています。予想が不利だというのは分かっていますが、ここに挑まなければボクサーとしての存在価値がない。必ず実現させなければいけないと思っているし、それまで防衛戦に勝ち続けます。いろいろな思いがありますが、次に向けて精いっぱい頑張ります」と、WBC王者のジェシー・ロドリゲス、WBA・IBF統一王者のフェルナンド・マルティネスに割って入ることを宣言していた。

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