中野幹士、3回KOで王座初防衛 本田会長「いい試合したらアジアは卒業」に一発回答?今後は世界ランカーと対戦へ
「ボクシング・東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ」(18日、後楽園ホール)
王者の中野幹士(29)=帝拳=が、同級11位の英洸貴(26)=カシミ=を3回2分5秒KOで撃破し、初防衛に成功した。戦績は12勝(11KO)で無敗を継続し、今後は世界ランカーとの対戦を見据えた。
圧倒的なKO劇で王座を守った。日本人対決で、リーチの長い相手との距離を探りながら、3回、強烈な左アッパーで顔面を打ち抜き、相手が後転するほどの勢いでダウンを奪った。さらに、立ち上がった相手に最後は右フックで仕留め、10カウントでゴングが鳴った。「練習でやっていたパンチがばっちりハマった。1回から(相手の)気持ちを感じて、それにのまれないように丁寧にいった」とうなずいた。
試合前、帝拳ジムの本田明彦会長からは「いい勝ち方をしたらアジア(王座)は卒業」と言われていたという。拳で一発回答したようにも見えるが、本人は「(世界王座は)まだ自分の実力じゃ難しい。一戦一戦地力をつけていきたい。まだまだ足りない」と控えめ。それでも、本田会長は「世界は見えるようになってきている」とうなずき、「(今後は)世界ランカーとやらせる」と、ステップアップを明言した。