セクハラ発言騒動のブシロード木谷社長が謝罪&持論「プロレスの大らかさを殺しちゃダメ」「他の分野から絡みづらい」
新日本プロレスのオーナーで、ブシロードの木谷高明社長(64)が20日、都内で行われた日本プロレスリング連盟の法人化発表会見に理事として出席した。今月13日、ブシロードのイベントでの発言がセクシュアルハラスメントだとして炎上していたが、「まずはご迷惑をおかけしたことが非常に申し訳ない」と謝罪。その上で、「プロレスのいいところである大らかさを、(プロレス界が)自ら殺すようなことは絶対にしちゃダメ」と持論を展開した。
木谷氏はブシロードの新作発表会において、グループ会社であるスターダムの女子プロレス選手に関して「水着の女性が見られる」とセクシュアルハラスメントととれる発言をし、SNS等で批判されていた。木谷氏は同日、自身のXで「スターダム及び女子プロレスファンの皆さまへ 本日の弊社発表会に於いて女子プロレスラーのコスチュームに関する不適切な発言をしてしまいました。日頃、女子プロレスに縁のないお客様に関心を持ってもらおうとの想いからの発言でしたが軽率でした。女子レスラー及びファンの皆さま、誠に申し訳ありませんでした」(原文まま)と謝罪。さらに、同席していた新日本の棚橋弘至社長もXで「自身も壇上にて、(木谷氏の)発言を受け流していたことに反省をしております」と陳謝する事態となっていた。
今回、日本プロレスリング連盟は新日本、全日本、ノアなど国内主要10団体が加盟し、プロレス界のイメージ向上や社会的価値の向上を目的に一般社団法人として再始動。加盟する正会員の資格の1つとしては「所属選手・スタッフの人権尊重はもとより、コンプライアンスを重視していること」と明記しているだけに、質疑応答では木谷氏のハラスメント発言も一例として取り上げられた。
木谷氏は問題発言を謝罪した上で、客観的なプロレスビジネスの発展を念頭に「大らかなところがプロレスのいいところだが、それが今どんどん狭められている」と問題意識を挙げ、「(今回も)私のところに(批判が)来るには来たが、(ブシロードの事業の顧客である)音楽、ゲーム、アニメのファンからは全く来なかった。プロレスファンだけです。だんだん大らかさがなくなっている。そのことが業界を狭くしていっているんですよ。他の分野から見ると、入りづらい業界だなと思われるんですよ。(俗にいう)絡みづらいってやつ。ちょっと絡んだだけで、こんなに(文句が)来ちゃうのかと。僕はそれは一番の良さをなくすことになると思っています」と説明。自著『すべてのジャンルはマニアが潰す』にも通底している持論を改めて強調した。