ウルフアロン 垣間見えた俯瞰的プロ意識「自分を表現して見てもらった上で、できれば楽しんでもらいたい」

 今年6月に新日本プロレス入団を発表した21年東京五輪柔道男子100キロ級金メダリストのウルフアロン(29)。来年1月4日東京ドーム大会でのデビュー戦まで残り33日となった。日本の五輪金メダリスト初のプロレスラーはこのほどデイリースポーツの取材に応じ、転身の経緯や決意について改めて語った。対戦相手EVILとのシングルマッチはいきなりNEVER無差別級のベルトを懸けたタイトルマッチに決まったが、勝利への自信を示した。以下は取材後記。

  ◇  ◇

 「自己顕示欲の塊」と自称する通り、ウルフは柔道時代から高いトークスキルを発揮してバラエティー番組などで活躍してきた。自身のYouTubeチャンネルは13万人の登録者数を誇り、10月からは一人語りの冠ラジオ番組も開始。柔道引退後、他者にベクトルを向けなければいけない指導者ではなく、自己表現の道を探したのも自然な流れで「プロレスは試合だけでなく、前後も含めて生きざまを見せていける」と意欲を示す。

 目標を聞いても判を押したような答えではなく、俯瞰(ふかん)的でプロ意識が垣間見える回答が返ってきた。「ベルトうんぬんというより、自分を表現して見てもらった上で、できれば楽しんでもらいたい。例えば僕の好きなプロレスラーの人ってベルトがなくたって(プロレスを)やると思うんですよね」。コロナ禍の東京五輪は無観客で金メダルを手にしたが、プロレスではいきなり超満員の東京ドームで門出を迎える。五輪王者とて成功が約束されていない道だが、金メダリストであることを忘れるくらいのプロレス人生を描いてほしい。(デイリースポーツ・藤川資野)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス